川崎記念(G1)は伏兵オールブラッシュ&ルメール騎手の「神逃げ」で強豪に完勝! 戦前予想の「3強」は見事に出し抜かれ……
直線に入り、ルメール騎手がオールブラッシュがゴーサインを出すと、ミツバとケイティブレイブは一瞬で置き去りに。この時点で勝負は決したといっていいかもしれない。引き離された2頭をサウンドトゥルーが得意の豪脚で交わすも、その時点でオールブラッシュとの差は5~6馬身の状況だった。
結局、してやったりの逃げを披露したオールブラッシュが迫り来るサウンドトゥルーを3馬身突き放して完勝。ミツバとケイティブレイブは、最後インコースから抜けてきたコスモカナディアンにも交わされそれぞれ4、5着に敗退した。
さすがはルメール騎手。上位人気勢が互いを牽制し合う中、ケイティブレイブとの先頭争いを制してキッチリマイペースに持ち込んでの勝利である。ミツバとケイティブレイブの意識がなかったことで、より楽な逃げとなったようだ。
サウンドトゥルーは昨年と同じく、末脚を炸裂させたものの2着。やはり直線の短い川崎で後方一気は不利に働く場合が多いということか。ミツバは序盤の先頭集団への押し上げが響いたか伸びきれず。ケイティブレイブは身上である逃げを取れなかった部分も大きかったはずだ。
ホッコータルマエという王者もいなくなり、ここ半年はレース毎にチャンピオンが代わる印象のダート界。今回も非オープンで好走を見せていた新鋭が初戴冠を果たしている。
今年のダート界の混戦、群雄割拠を予見するような川崎記念の結果といえるだろう。今後のオールブラッシュのローテーションを含め、興味は尽きないところだ。