JRA【新潟2歳S(G3)展望】「勝率71.4%」川田将雅×中内田厩舎が送り込むセリフォスに課題!? ステラヴェローチェの妹やククナの弟もチャンスあり!
29日に開催される新潟2歳S(G3)。過去10年で1~4番人気が「10-6-3-21」と上位人気馬による決着が多いレースだが、今年も平穏に収まるのだろうか。
今年は有力視されるほとんどの馬が1戦1勝での参戦。そのうちの1頭がダイワメジャー産駒のセリフォス(牡2歳、栗東・中内田充正厩舎)だ。
6月に中京芝1600mで行われたデビュー戦。1番人気に支持されたセリフォスは好位追走から直線危なげなく抜け出し、人気を分け合ったベルクレスタに1馬身半差をつけて快勝した。
鞍上を務めた川田将雅騎手は「能力はあります」とその才能を認めつつも、「性格は難しい馬です。そのあたりをコントロールしながら成長できれば将来も楽しみ」と課題も同時に挙げていた。まだ2戦目の若駒だけに性格の難しさが露呈する可能性は否めないだろう。継続して川田騎手が騎乗できるのは心強い。
「中内田厩舎×川田騎手」のタッグは、こと2歳重賞においては、他を圧倒する抜群の安定感を誇る。その成績は通算「5-0-0-2」(勝率71.4%)と驚異的だ。
父ダイワメジャーの存在も追い風になりそう。産駒は2歳戦にめっぽう強く、新潟2歳Sでも通算「1-2-1-9」。30.8%という高い複勝率を記録している。17年にフロンティアが勝利したほか、2年前はペールエールが2着に入っている。
2か月半ぶりの実戦でセリフォスは成長した姿を見せることはできるだろうか。
クロフネ産駒のクレイドル(牝2歳、美浦・黒岩陽一厩舎)は、半兄が今年の皐月賞(G1)と日本ダービー(G1)でともに3着したステラヴェローチェという期待馬だ。
兄はマイルから2400mまでの距離をこなしたが、父がバゴからクロフネに替わったことで、クレイドルはよりマイラー色が強くなっている可能性が高い。
デビューは6月の東京マイル戦で、リアグラシアに次ぐ2番人気に支持された。先頭集団を見ながら5番手で脚をためると、直線しぶとく伸びてゴール前の大混戦を制した。
騎乗した福永祐一騎手は「競馬に関してはハミを取るのが鈍い面はありましたが、その中で勝ってくれましたし、言うことはありません」と課題も挙げていた。
兄はキャリア2戦目で2歳マイル重賞(サウジアラビアRC)を勝った。舞台は違うが、同じマイル戦で兄に続くことはできるだろうか。