西山茂行オーナーの「誰にも教えないすごい馬券作戦」にファンから羨望の声! 断られた騎手が選んだのは所有馬よりも人気薄、関係者のみ知り得た「特ダネ」とは
ところが、ニシノデフィレの宮本博調教師からは「幸(騎手)は今回先に頼まれている馬がいるので断られました。社長、岩田(康誠騎手)はどうですか?」という意外な知らせ。岩田康騎手とも相性は悪くないということでOKを出したとのこと。
とはいえ、5番人気のニシノデフィレに対し、断られた相手の幸騎手が騎乗するタムロキュラムンは12番人気の大穴。
「幸はきちんと頼まれた順に乗るんだなあ。相変わらず義理堅い男だ。」
このときは、西山オーナーもそれくらいの感想だったらしいのだが、当日の競馬中継を見るとニシノデフィレよりタムロキュラムンのデキの方がよく見えたと振り返っている。そこで脳裏に浮かんだのは、幸騎手が上位人気のニシノデフィレを断ってまで人気薄の馬を選んだことが、はたして義理だけが理由だったのかどうかという疑問だろう。
もし、幸騎手が勝算ありと考えての騎乗馬選択だったとしたら……。
そしてこの裏事情を知っているのは、宮本調教師と西山オーナーのみで調教師の宮本師は立場的に馬券を買えない。馬券を買えるのは一人だけだったものの、愛馬が出走するレースで「他の馬の馬券を買ってはいけない」と自重したのもオーナーの人柄だろうか。
レースは、“予想通り”幸騎手のタムロキュラムンが12番人気の大穴を開けて、ニシノデフィレは7着に敗退。単勝でも6760円、馬単は10万9420円、3連単の払戻は84万690円という高配当の使者となった。
「わししか知らない情報だったのに買えない。ニシノデフィレが出走していなければ買えたのに」とは西山オーナーの言葉。続けて「あっ、ニシノデフィレがいなければ知り得ない情報か。(笑)」と複雑な心境を語っている。
もし、購入していたら大儲けも夢ではなかったかもしれないが、所有馬への愛ゆえにチャンスを逃してしまった。
この裏話に対し、ファンからは「なんでレース前に教えてくれなかったんですかー!!」と聞かれ、「教えるわけないじゃん」と軽妙なやりとりで返した西山オーナー。今後はそこを何とか教えていただけないものだろうか(笑)
(文=黒井零)
<著者プロフィール>
1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。