JRA京阪杯(G3)レイハリア「シンガリ負け」に長期スランプ突入の前兆!? 主戦騎手も「こんなに負ける馬ではない」
28日、阪神競馬場で行われた京阪杯(G3)は、10番人気の伏兵エイティーンガールが大外一気を決めて優勝。昨年8月のキーンランドC(G3)に次ぐ重賞2勝目を挙げた。
その一方で、2番人気に推されながらまさかのシンガリ16着の大惨敗を喫してしまったのが、亀田温心騎手が乗ったレイハリア(牝3歳、美浦・田島俊明厩舎)だ。
フルゲート16頭で行われた芝1200mのスプリント戦。スタートを決めたレイハリアと亀田騎手は4番手の外目を追走。テンの行きっぷりは悪くないように見えたが、4コーナー手前から手応えが怪しくなると、直線ではズルズルと後退し、まさかの最下位に沈んだ。
「うーん、どうしてしまったのでしょうか。道中で同じような位置にいたシゲルピンクルビーやシヴァージが5、6着に残っていることを考えると、そこまで大敗するような流れでもなかったように思うのですが。
レイハリアは8月のキーンランドCを勝ちましたが、その後は立て直しを図るということでスプリンターズS(G1)を回避して、放牧に出されました。今回は3ヶ月ぶりの一戦でしたが、馬体が減っていたように調子がまだ戻りきっていなかったのかもしれません」(競馬誌ライター)
レースを終えた騎乗した亀田騎手はレース後、「4コーナー手前で完全に手応えが無くなりました。こんなに負ける馬ではないのですが……」と、悔しさを滲ませていたながらコメント。
状態面以外にも敗因があったかもしれない。元JRA騎手の安藤勝己氏が自身のTwitterでに、「エイティーンガールが勝つってことは、そういう馬場なんやね」とツイートしつぶやいていたように、阪神の芝コースは差しが決まる馬場状態だった。最後方から競馬をしていた同馬に向いたということ状態は、も、先行馬であるレイハリアにとって厳しかったか。
ただ、今回の敗戦を機に再度の立て直しを求められるレイハリアにとって、この大敗は思いのほか尾を引いてしまう可能性もある。
3歳時にスプリント路線で活躍した馬が、大敗を機に長期スランプに陥るケースは、ラブカンプーやディアンドルなどのように珍しいことではない。
20歳の若武者・亀田騎手はレイハリアと共に勝った葵Sが、自身の初重賞制覇だった。キーンランドCで重賞連勝を決めて一度は短距離路線の主役候補になりかけたが、果たして人馬が再び輝ける日はやって来るだろうか。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。