JRA「236万馬券」実は超簡単だった!? 「デアリングタクトの悲劇」から4度も繰り返された大波乱……8番人気1着ショウナンバルディが“確信犯”な理由
昔から「2度あることは3度ある」「三度目の正直」などと言いますが、それすら通り越してしまって呆れるばかりでございます……4度ですよ、4度目! 皆さん、信じられますか?
何の話をしているのかって、先週11日の中日新聞杯(G3)の話ですよ。三連単が236万円もついた、あの大荒れのレースです。果たして、この記事を読まれている読者の方々の中で、あのお宝馬券をゲットした方が何人いるでしょうか。
岩田康誠騎手がJRA重賞・通算100勝を飾ったこのレース。岩田康騎手の後続をあざ笑うかのような逃げ切りはお見事でしたが、そりゃあ逃げますよねえ? 岩田さん。
三連単78万3010円、63万5640円、11万7100円、そして今回の236万8380円……実はこれ、今年行われた「中京・芝2000m」の重賞の配当なんです。「荒れに荒れてんなあ……」と思った、そこのアナタ。ちょっと、私の話を聞いてください。絶対に損はさせませんよ!?
まずは、3月の金鯱賞(G2)。前年、無敗で三冠を成し遂げたデアリングタクトが、最低人気のギベオンに逃げ切りを許すというショッキングなレースでした。三連単78万3010円は、当然の配当ですよね?
さらに6月の鳴尾記念(G3)。後にジャパンC(G1)で4着に健闘するサンレイポケットが1番人気でしたが、勝ったのは逃げたユニコーンライオン。後の宝塚記念(G1)2着馬ですが、この時は13頭立ての8番人気という低評価でした。正直、この時点で気付くべきだったのです。
しかし、9月のローズS(G2)でも波乱再び……。立役者は12番人気ながら、2着に逃げ粘ったエイシンヒテンでした。もう、おわかりですよね?
そして、先週12月の中日新聞杯でまたも「逃げ馬」のショウナンバルディが逃げ切り。そうです、中京・芝2000mの重賞は「逃げ馬を黙って買え」ということです!
ましてや今回の中日新聞杯は前走逃げた馬が1頭もおらず、2走前まで遡ってもショウナンバルディただ1頭。逃げ馬不在でスロー濃厚、そして人気薄の逃げ馬が圧倒的な実績を残している中京・芝2000mの重賞……。
そして、さらにこのショウナンバルディは6月の鳴尾記念でユニコーンライオンの後ろをついて行って2着になった“確信犯”なのです!
そんな馬が8番人気だったなんて、シンジラレナイ……。我々は一体、何をしていたのでしょう。アフリカンゴールドの国分恭介騎手もそりゃ、ついていきますよね。ジョッキーの皆さんはお利口さんです。
「人の噂も七十五日」と言いますが、今年の中京・芝2000mの重賞はちょうど約90日おきでした。我々競馬ファンは3か月もすれば、大事なことをきれいさっぱり忘れてしまう生き物なのでしょうか。おのれJRA、味な真似を……。
さて、ここまで読んでくださった読者の皆様、ありがとうございました。結局、ここまで気付けなかったことがあまりに悔しくて、つい駄文になってしまいましたが、来年3月の金鯱賞では「絶対に」取り戻してやりましょう! それでは良いお年をー(早い)
(文=藤田ハチ子)
<著者プロフィール>
藤田菜七子騎手のデビューと同時期に編集部デビュー。2日遅れだったことで「ハチ子」と命名される。以来、渋谷の忠犬ハチ公像にどこか親近感を覚える。法則、オカルト好きでTOCANA愛読者。毎年、日本ダービーで1枠からの流し馬券を買うのが恒例行事。