JRA【中山大障害(G1)展望】元王者10歳オジュウチョウサン復権へ!ライバルは「重賞2連勝中」ラヴアンドポップと「自在性」が売りタガノエスプレッソ!

オジュウチョウサン

 25日、中山競馬場では障害王決定戦の中山大障害(G1)が開催される。今年は競馬界屈指の人気を誇るあの馬が4年ぶりに参戦。注目度も例年以上に高まりそうだ。

 17年以来となる参戦を表明したのは障害界の元王者、オジュウチョウサン(牡10歳、美浦・和田正一郎厩舎)だ。

 障害レースではすでに敵なしの状態だった18年には、平地で2勝を挙げ、武豊騎手を背に臨んだ有馬記念(G1)でも大健闘。飛ぶ鳥を落とす勢いの人気を集めたオジュウチョウサンも、その後は平地で頭打ちになり、20年以降は再び障害に専念している。

 障害レースでは16年4月から20年4月まで4年間にわたって15連勝をマークした。連勝が止まったのは昨年11月の京都ジャンプS(G3)。暮れの中山大障害を見据えて、満を持して登場すると単勝1.1倍に推された。ところが、最終障害で脚をぶつけるなど精細を欠き、まさかの3着に敗れた。

 その後は故障が続き、6連覇を懸けて挑んだ今春の中山GJ(G1)で5着、さらに東京ハイジャンプ(G2)は3着と絶対王者として君臨したかつての面影はない。

 ただ、昨年の覇者メイショウダッサイはじめ有力馬が不在となった今年はメンバー構成的にも復権の可能性は高いだろう。

 レース史上、9歳以上の馬による勝利はないが、歴史にその名を刻むことはできるか。手綱を取るのはもちろん石神深一騎手。オジュウチョウサンで自身4度目の中山大障害制覇を虎視眈々と狙う。

 打倒オジュウチョウサンの筆頭格はラヴアンドポップ(牡8歳、美浦・岩戸孝樹厩舎)だ。障害に転向したのは4歳の暮れ。5戦目で勝ち上がると、続く阪神ジャンプS(G3)で2着と着実に力をつけていった。

 その後は2度にわたる長期休養を挟み、20年6月の東京ジャンプS(G3)と、今年10月の東京ハイジャンプ(G2)を2連勝中。8歳馬が初G1で、オジュウチョウサンに挑む。

 鞍上は24年目のベテラン白浜雄造騎手が務める。05年にはテイエムドラゴンで当レースを制覇、09年には中山GJをスプリングゲントで勝っている。12年ぶりのG1・3勝目へ、自慢の勝負強さを発揮したい。

 逃げて良し、差して良しの自在性が武器のタガノエスプレッソ(牡9歳、栗東・五十嵐忠男厩舎)は、その安定感も魅力だ。20年4月の三木ホースランドJS(OP)を皮切りに前走・京都ジャンプSまで7戦連続で馬券圏内を継続している。

 昨年は勝ったメイショウダッサイと0秒3差の3着、さらに今春の中山GJでも3着に食い込んでいる。

 鞍上は石神騎手と同じ競馬学校17期生の平沢健治騎手。中山大障害は過去に、13年ハッピーティアと18年タイセイドリームで2着が2度ある。特に18年は悔しいハナ差負けで、勝利に対する気持ちは人一倍強いだろう。

 今年6月にはJRA通算100勝を達成し、16度目のG1騎乗で悲願の勝利を狙う。

 マイネルプロンプト(セ9歳、栗東・坂口智康厩舎)は、今年に入ってからは7戦全て馬券圏外と不振だが、18年の当レースと19年の中山GJでともに3着の実績がある。

 鞍上は昨年メイショウダッサイでG1初制覇を遂げた森一馬騎手。19年まで主戦を務めたこの馬とのコンビで自身2連覇を見据える。

 この他には、8月の小倉サマージャンプ(G3)を制したアサクサゲンキ(セ6歳、栗東・音無秀孝厩舎)が大ベテランの熊沢重文騎手とのコンビで、19年中山GJ2着の実績があるシンキングダンサー(セ8歳、美浦・武市康男厩舎)は、草野太郎騎手とのコンビで出走を予定している。

 オジュウチョウサンの復権に期待がかかる今年の中山大障害。発走は25日の14時45分を予定している。

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