JRA中山金杯(G3)「お年玉」使者は今年もこの馬!? 6番人気→11番人気で今年も人気薄濃厚…松岡正海が「ウイン」で復活の狼煙?
5日、中山競馬場で中山金杯(G3)が行われる。年末の大一番、有馬記念(G1)、ホープフルS(G1)と2つのG1が先週終わったばかりではあるが、競馬ファンにとってはもうすでに年明け最初の開催が待ち遠しいといったところかも知れない。
競馬ファンにとって年明け最初のビッグイベントと言えば東西の金杯だろう。
一年の計は金杯にありと言われ、しっかりと的中し新年の景気づけと行きたい。しかし、ハンデ戦で尚且つ多頭数となる事が多く、人気馬だけで決まる事が少ないレースとしても知られている。
出走馬の顔ぶれを見てみると、前走のチャレンジC(G3)で2着と好走したヒートオンビートが、昨年大車輪の活躍で一躍スターダムにのし上がった横山武史騎手が騎乗することもあって人気を集めそう。
ただ、ヒートオンビートは初の中山で、荒れやすいレース傾向からも全幅の信頼は置きづらい。
その他で人気になりそうなトーセンスーリヤはトップハンデの57.5kgを背負っての出走となる。前走の天皇賞・秋(G1)では好位につけるも早々に失速し15着に敗れており、状態面がどこまで戻っているかが鍵になる。また池添謙一騎手のヴィクティファルスも春以降はパッとしない成績が続いており、過信は禁物だ。
そこで狙ってみたいのが、ウインイクシード(牡8、美浦・鈴木伸尋厩舎)だ。
同馬は今年8歳となる古豪。だが、昨年2月に行われた中山記念(G2)では、勝ったヒシイグアスに僅か0.1秒差の2着に迫っている。そのヒシイグアスは昨年の香港C(G1)でラヴズオンリーユーの2着に好走しており、接戦を演じた事は十分評価できる内容だろう。
そしてウインイクシードは2020年に6番人気2着、2021年に11番人気3着と、中山金杯で2年連続好走している。中山・芝2000mのレースは、これまで6戦して馬券圏外は1回のみとコース適性が非常に高い点も心強い。
さらにもう一つ、ウインイクシードにとって追い風になりそうなのが鞍上の松岡正海騎手の存在だろう。
ここまで中山金杯2勝を含む、東西金杯合わせて3勝を挙げており、これは今回騎乗する騎手の中で最も多い数字だ。新年最初の大一番に力を発揮する「金杯男」と言っても過言ではない。
昨年11月に、怪我による長期休養から復帰した松岡騎手。復帰後に連対した7レースの内(3勝)、1番人気は一回のみと、穴馬を上位に持ってくる腕っ節は未だに錆び付いていない。3年前にウインブライトで中山金杯を制した時と同じ勝負服で、新年最初の重賞で穴を明ける可能性は十分だ。
近走の成績からウインイクシードが人気を落とすようであれば、人馬共に良績にあるここで積極的に押さえていきたい存在である。
毎年難解なレースとなるが、新年最初の重賞で“お年玉馬券”をゲットして、今年一年の馬券ライフをロケットスタートで決めたいものだ。
(文=椎名佳祐)
<著者プロフィール>
ディープインパクトの菊花賞を現地観戦し競馬にのめり込む。馬券はアドマイヤジャパン単勝勝負で直線は卒倒した。平日は地方、週末は中央競馬と競馬漬けの日々を送る。