JRA横山武史「謎の遠征」で藤田菜七子“信者”と新タッグ結成!? 名物オーナーが期待するキズナ産駒とは

横山武史騎手

 今週末の中央競馬は3日間開催。中山と中京の2場で計72レースが行われる。

 重賞は3歳限定戦の2鞍が組まれており、日曜には中京でシンザン記念(G3)、月曜には中山でフェアリーS(G3)が行われる。3日間開催の初日、8日土曜は東西でリステッド競走がメインレースに組まれているが重賞の開催はない。

 この3日間で計19鞍に騎乗を予定しているのは、昨年G1を5勝した横山武史騎手だ。19鞍のうち16鞍は日曜と月曜で、8鞍ずつ地元・中山で騎乗する。

 一方、土曜の中京は3鞍だけ。トップジョッキーの仲間入りを果たした横山武騎手が重賞のない日にわざわざ関西圏に赴くのは極めて異例と言えるだろう。

「中山なら10鞍近くは確保できたはずですが、中京まで乗りに行くということは何かしらの思惑があるのかもしれません。騎乗するのは6R・3歳新馬のボルザコフスキー(牡3歳、栗東・清水久詞厩舎)、7R・1勝クラスのフルオール、そしてメイン11RすばるS(L)のサヴァの3頭です。

サヴァは昨年のユニコーンS(G3)で2着に好走した実力馬で、横山武騎手が初めて騎乗した前走(3勝クラス)で勝利に導きました。フルオールは懇意にしている斎藤誠厩舎の所属馬です。そして注目したいのは、これがデビュー戦となるボルザコフスキーです。

管理する清水久調教師は栗東所属にもかかわらず、昨年から横山武騎手への騎乗依頼が急増。21年はのべ16頭に騎乗してもらっていますが、これは栗東の厩舎では最多でした。『清水久調教師×横山武騎手』のタッグは結果も出しており、今後注目しておいた方が良さそうですよ」(競馬誌ライター)

 わざわざ中京に出向く横山武騎手も、“手ぶら”では帰れないだろう。この日の最初の騎乗馬、ボルザコフスキーは2020年のセレクトセールにて4400万円で落札されたキズナ産駒で、調教の動きからも上位人気が濃厚。期待の大きさはオーナーの犬塚悠治郎氏からも伝わってくる。

 犬塚氏は、ネット界隈で「ぐりぐり君」のニックネームで知られ、馬主活動を綴った『Ameba』でのブログ『ぐりぐり君の個人馬主ブログ』は競馬ジャンルで1位の常連。これまで一口馬主としてアーモンドアイやグランアレグリア、サートゥルナーリアなど数多くのG1馬に出資してきた“強運”の持ち主だ。

 数年前には個人馬主資格も取得し、これまで中央・地方あわせて20頭以上を所有。個人所有の稼ぎ頭は中央で3勝、地方で4勝しているイダペガサスという馬だ。さすがに一口馬主ほどの実績は残せていないが、その存在感は徐々に高まっている。

 また、過去には“藤田菜七子騎手に乗ってもらうため”に何頭か購入したことも話題を振りまいた。詳しくはこちらの過去記事をご覧頂きたい。

 土曜の中京でデビューするボルザコフスキーについて、犬塚氏は昨年末のブログに「血統的にはディープ系×Orpenでサトノダイヤモンドに似てます」とG1馬の名前を挙げ、「なかなか素質を感じる動きをしていて初戦から楽しみ」と期待を寄せている。

 7日にもブログを更新した犬塚氏は「乗り込みを重ねて仕上がってきてると思います。初戦からいけそう」と自信をのぞかせると、「鞍上は今若手で一番勢いのある横山武史騎手。心強いですね」と初めて騎乗を依頼する横山武騎手に対する期待も大きいようだ。

 土曜の中京で、我々は横山武騎手が西下する理由を目撃することになるのだろうか。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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