JRA【日経新春杯(G2)展望】実績断然ステラヴェローチェが中心!ライバルは「調教抜群」ヨーホーレイク、武豊と「初コンビ」フライライクバード!
16日には中京の芝2200mを舞台に日経新春杯(G2)が行われる。
実績的には、有馬記念(G1)4着のステラヴェローチェ(牡4歳、栗東・須貝尚介厩舎)が中心となるだろう。有馬記念後は中山金杯(G3)に登録があったが、出走を見送っていた。
その前走はエフフォーリアとクロノジェネシスに次ぐ3番人気に支持されたが、スタート一息で中団後方からの競馬を強いられた。勝負どころで鞍上のM.デムーロ騎手も積極的に押し上げていったが、勝ったエフフォーリアから0秒3差の4着に終わった。
上がり3ハロン時計は、エフフォーリアと同じ35秒9で、これはメンバー最速。位置取り次第で3着はあったかという内容だった。
このコースは昨秋の神戸新聞杯(G2)を制した舞台だが、その戦績からあくまでも理想は道悪だろう。ただ、良馬場でもパワーを要する冬場なら力強い走りに期待ができそうだ。朝日杯FS(G1)2着など、マイル戦でも活躍していただけに前走から距離が短くなるのもプラスに働くだろう。
悲願のG1獲りへ向けて、今回のメンバーなら簡単に負けるわけにはいかない。
ヨーホーレイク(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)も、ステラヴェローチェと同じく2歳G1で好走した実績の持ち主だ(20年ホープフルS=3着)。
3歳になって、きさらぎ賞(G3)で2着に敗れると、春のクラシックは皐月賞(G1)5着、日本ダービー(G1)7着と力を出しきれず。2度のステラヴェローチェとの直接対決は皐月賞で0秒1差だったが、ダービーでは0秒4差に広がった。
ヨーホーレイクはその後順調さを欠き、神戸新聞杯(G2)を目の外傷で回避。さらに菊花賞(G1)も体調が整わず出走を見送り、これが実に7か月半ぶりの実戦となる。
ただし、秋に無理をさせなかったことで状態は上向いているようだ。12月上旬に栗東に帰厩すると、CWコースを中心に好時計を連発。デビューから皐月賞まで5戦連続で上がり1位を記録していた自慢の末脚を発揮できる状態に近づいている。
鞍上は、ダービーで初コンビを組んだ川田将雅騎手が引き続き騎乗する。重賞未勝利でハンデにも恵まれるだろう。体調さえ万全ならステラヴェローチェに土をつけるシーンがあっても驚けない。
強力な4歳馬2頭の間に割って入るとすればフライライクバード(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)だろう。
前走のアルゼンチン共和国杯(G2)では好位集団のすぐ後ろを追走すると、直線ジワジワと末脚を伸ばして3着に入った。昇級初戦とすれば、上出来の内容だったといえるだろう。
中京コースは4戦して「2-1-1-0」と大きく崩れておらず、鞍上が重賞未勝利の岩田望来騎手から武豊騎手へと乗り替わるのもプラス。
武騎手と友道調教師のタッグは、昨年の当レースでアドマイヤビルゴが1番人気を裏切り10着に敗れている。1年越しのリベンジへ、4歳馬2頭に年長馬の意地を見せたいところだ。
ローカルのハンデ重賞を中心に活躍してきたショウナンバルディ(牡6歳、栗東・松下武士厩舎)。今回は有力馬に差し・追い込みタイプが多いだけに、すんなりハナを奪えれば、前走・中日新聞杯(G3)逃げ切り勝利の再現があってもおかしくない。鞍上は坂井瑠星騎手を予定している。
クラヴェル(牝5歳、栗東・安田翔伍厩舎)は、前日に行われる牝馬限定の愛知杯(G3)ではなく、あえて強豪牡馬に挑戦状をたたきつける。昨年6月のマーメイドS(G3)を皮切りに前走エリザベス女王杯(G1)まで4戦連続で馬券圏内に好走しているように末脚は確実で、ここでも侮れない存在だ。
この他には、昨夏の小倉記念(G3)を軽ハンデで制したモズナガレボシ(牡5歳、栗東・荒川義之厩舎)、昨年末の中日新聞杯を17番人気で2着したアフリカンゴールド(セ7歳、栗東・西園正都厩舎)、全兄弟にG1馬のアルアインとシャフリヤールがいるダノンマジェスティ(牡7歳、栗東・音無秀孝厩舎)らがスタンバイ。虎視眈々と上位を狙う。
今後の古馬中長距離路線を占う一戦を制するのは、果たしてどの馬になるのか。日経新春杯は16日15時35分に発走予定だ。