JRA【東海S(G2)予想】福永祐一不在のオーヴェルニュは迷わず切り! 「単勝万馬券」級の穴馬の激走で高配当を狙う!
今回は今年初のダート重賞かつ、フェブラリーS(G1)へ向けての重要な前哨戦となる東海S(G2)を予想する。
いつものように過去10年馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていきたい。
チャンピオンズC(ジャパンCダート含む) 9頭
師走S(OP) 4頭
東京大賞典 3頭
みやこS、ベテルギウスS(L、OP) 各2頭
武蔵野S、アンタレスS、マーチS、名古屋GP、クイーン賞 各1頭
オープン特別 3頭
条件特別(3勝クラス) 2頭
となっている。やはりG2戦と格が高いので、チャンピオンズCと東京大賞典というG1を経由してきた馬が多い。特別戦からの臨戦馬も少なくないが、条件特別からの転戦馬は若干割引が必要か。
続いて人気順の成績が以下の通り。
1番人気 5−0−3−2
2番人気 2−2−0−6
3番人気 0−3−1−6
4〜6番人気 3−0−2−25
7〜9番人気 0−3−1−26
10番人気以下 0−2ー3−54
別定戦ということもあるのか、1番人気、2番人気は信用できる数字と言えるだろう。近5年に絞っても1番人気が3勝、2番人気が2勝と手堅い成績が残っている。逆に3番人気は信用しにくい上に近5年でも2着が1度あるだけだ。むしろ、それ以下の4〜6番人気の成績がいい。近5年で言えば10番人気以下の激走が2度あることにも留意したい。
これらを踏まえて「◎」は15番サンライズホープを指名する。
前走はチャンピオンズC(G1)。前も残れる展開ではあったが、3番手追走でそのまま見せ所なく馬群に沈んで15着と大敗している。
着順で言えばもっと上位の馬も今回参戦しているが、注目したいのは中京コースとの相性の良さ。ダート1800mと1900mを合わせて4戦して2勝2着1回。前走のチャンピオンズCだけが例外になっている。しかも、ここ1年以内でこの成績。前走の大敗は度外視して、中心視できると判断した。
「○」は3番アイオライトとする。
前走はベテルギウスS(L)。2走前の福島民友C(L)で番手から先頭に立って2着に好走したのが良かったのか、前走も逃げて2馬身半差を付ける完勝だった。
戦績を見ると中団や後方からの競馬もできるようだが、成績は今一步。番手や逃げに良績が集中しているので、そういう脚質なのだろう。そして、今回のメンバーではどうしてもハナを主張したい馬がいないので、自分のペースで逃げられれば前走の再現は十分あり得る。
1400mやマイルでは少し短く、1800m前後が適距離なようにも見えるので、内枠を引いたこともあり、有利に展開できる材料はそろっている。
「▲」は穴馬の16番プリティーチャンスを挙げる。
前走は船橋のクイーン賞(G3)。不良馬場の中、ハイペースで逃げた馬を直線追いすがるがまったく歯が立たず、5馬身差付けられての3着。
昨年の3着馬が同じローテーションで臨んでいたのもそうだが、2走前はみやこS(G3)で4着、3走前は条件特別でここを勝ち上がってオープン入りしている。キャリア13戦のうち、掲示板を外したのがわずか2回と非常に堅実な走りをしている。
その割に異常に評価が低く、想定オッズも単勝万馬券という評価。牝馬で斤量が2kg減で出られるのも有利に働くに違いない。ここは狙っておきたい1頭だ。
「△」は4番デュードヴァン、7番ハヤヤッコ、13番ブルベアイリーデとする。
デュードヴァンは前走・師走S(L)。いい脚を使って直線伸びてきたが、捉えきれずの3着に終わっている。人気馬が軒並み脱落しての大波乱のレースだっただけに、逆に実力を示すことができたとも言えよう。
4走前のドバイでは大敗しているが、ドバイ遠征前が昨年のこのレースで、不良馬場の中0.4秒差の4着と粘り強い走りを見せている。2走前は1400mで3着しているが、基本的にはマイルよりもう少し長めの距離に適性がありそうなので、ここでいい走りを見せてもおかしくはない。
ハヤヤッコの前走はベテルギウスSで9着。戦績を見ると2100m戦を2勝しているなど、1800mより長い距離の方により適性がありそうではあるが、一方でレパードS(G3)を人気薄で勝っているあたり、1800mが不向きというわけではなさそう。
近3走は斤量に泣かされている面もあるだろう。特に前走は59kgを背負っての9着なので、一気に3kg軽くなるここは巻き返しが期待できそう。
ブルベアイリーデの前走は武蔵野S(G3)。後方からよく追い込んだものの、届かず4着に終わっている。
元々はダートの短距離が主戦場だったが、3走前に1800m戦を使って勝利しており、続くシリウスS(G3)でも1900mの距離ながら3着と好走している。年齢を重ねてズブくなってきた分、距離が持つようになったとも考えられる。前走よりも2走前の成績を鑑みて押さえておきたい。
人気どころでは上位人気確実のオーヴェルニュを切り。
前走チャンピオンズCで今回の出走メンバーでは最先着を果たしているが、2走前のみやこSは12着、3走前の帝王賞(G1)は7着と近3走まったくいいところがない。
4走前の平安S(G3)では1900m戦で勝利しているが、重馬場で足抜きがよくスムーズに走れたという可能性が残る。逆に帝王賞も重馬場でのレースだったが、こちらは芝と同じく重い馬場に苦しめられた結果と言えるだろう。
近5走だけを見ても平安Sで勝利した以外はすべて掲示板すら載らなかった上に、2ケタ着順も2度ある。ここだけ見ても、実績的にちょっと人気しすぎているのではないかと考えられる。
加えて福永騎手の負傷で今回は4年目の団野大成騎手に乗り替わりとなる。ここまでのキャリアで若手も騎乗してはいるが、良績を残してきたのはやはりベテラン勢が騎乗したとき。鞍上弱化と見ると、やはり手を出しにくい。
ということで、今回は3番、4番、7番、13番、15番、16番の6頭で3連複BOX20点勝負としたい。
人気の一角を担いそうな馬から中穴が中心になっているが、プリティーチャンスが激走すれば間違いなく高配当になる。それだけの実力はあると見ているので、大いに期待したい。
(文=トーラス神田)
<著者プロフィール>
オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」。