JRA 関東リーディングのトップ5で「一家独占」が発生!? 同姓ゆえ起こったファンの思わぬ「勘違い」とは
2022年に年が替わって、早くも1月が終わろうとしている。中央競馬では、東の主場が約2ヶ月間続いた中山開催から東京開催へ移行する。
また、年が替わったことにより、騎手のリーディングも全てまっさらな状態になった。上位も中堅も関係なく全員が0勝からスタートし、1勝ずつ積み上げていくこととなる。
リーディングがリセットされたことにより、いつもでは見られない光景が見られている。現在、5年連続首位のC.ルメール騎手を抑えて、川田将雅騎手が単独首位となっている。
さらに10日を最後に短期免許期間が終了したC.デムーロ騎手が、年初開催で勝ち星を量産したため全国7位に奮闘している。デムーロ騎手に関しては、まさにレース数の少ない1月時点だからこそ、上位に食い込んでいるといえる。
そして、関東リーディングでも珍しい現象が起こっている。23日の開催終了時点での同リーディングは以下の通りだ。
1位 横山武史 11勝
2位 横山和生 9勝
3位 吉田隼人 7勝(2着8回)
4位 菅原明良 7勝(2着5回)
5位 横山琉人 6勝
(敬称略)
1位の横山武史騎手は現在2年連続関東リーディングを獲得中。早速3年連続の受賞を射程圏内に入れたといったところだろうか。続く横山和生騎手は、昨年大きく飛躍した騎手の1人。昨年の好調ムードを今年もキープしているようだ。
3位の吉田隼人騎手は近年勝ち星を量産する傾向にあり、菅原明良騎手も横山武騎手と並び関東期待の若手に挙げられる騎手。ここまでは昨年までの活躍ぶりが頭に入っていれば、さほど驚くことはないだろう。
驚くべきは5位の横山琉人騎手だ。昨年デビューの2年目で、同期の騎手には永島まなみ、古川奈穂など8人もいる。1年目は同期内では5番目の9勝だったが、今年はもちろん同期で1番の勝ち頭となっており、全国でも15位と好調だ。
「3キロの減量騎手ということもあり、逃げ切りが目立ちますが、4・5勝目は追い込んでの勝利。昨年の9勝のうち8勝は逃げ・先行でしたので、単純に騎乗技術の向上が今の成績に直結している気がします。
これで関東トップ5の座を、横山姓3名が占めたことになります。唯一漏れている横山典弘騎手ですが、既に重賞2勝と存在感を発揮しています。この状況が続けば『横山時代』が到来と言われるでしょう」(競馬誌ライター)
そんな今年大注目の横山琉騎手だが、ファンに思わぬ誤解を生んでしまっているようだ。
「血縁関係者が多い競馬界だからこそ生まれてしまう誤解ですが、横山琉騎手と横山典弘父子は近縁ではありません。
よく3兄弟や横山典騎手の甥と勘違いされていますが、横山琉騎手の父は横山義行元騎手で、横山典騎手とは血縁関係ではありません」(同)
『netkeiba.com』の公式Twitterアカウントが、先述の関東リーディングの上位5名を発表したところ、「横山家すごい!」といった一家一括りの扱いをしているファンが多数発生。それを受けて同アカウントが、別に注意喚起のツイートをする事態となった。
横山琉騎手としては、自身の活躍で、存在感を発揮しファンに認知され、これ以上誤解を生まぬようにしたいところだろう。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……