「豊明に金の雨が降るぞー!」元JRA田原成貴氏の予言的中!? 高松宮記念(G1)大波乱決着も、「レインメーカー」読み違いで敢え無く撃沈
「レインメーカー 豊明に金の雨が降るぞー!」
26日、元JRA騎手の田原成貴氏は自身の公式Twitterを通じて少々意味深なツイートを投稿。一見、競馬ファンからすると「どういう意味?」と思った方も少なからずいたはずだが、プロレス好きの方ならピンと来たはずだ。
そう「レインメーカー」とは、プロレス界の“ホープ”オカダ・カズチカ選手のニックネームでもある。この言葉には、「金の雨が降る」=「自身が主役となって大勢の観客を集め利益を得る」という意味が込められている。プロレスファンにとってはもはや常識といえるが、田原氏がプロレスネタを扱ったことに、ちょっぴり意外と感じた競馬ファンもいた事だろう。
そもそも、なぜ田原氏がこのようなツイートをしたのか。
その理由は、26日に発行された『東京スポーツ』の1面に隠されている。自身が予想を担当した高松宮記念(G1)のレース見解について、プロレス界の例えを混ぜながら書かれた記事があがっているからだろう。
「かつて競馬場にカネの雨を降らせる男がいた」と始まる田原氏の高松宮記念予想記事は、これまで何度か到来した競馬ブームについて言及。同ブームが訪れる時はその時代を牽引する代表的な騎手の存在があったと同氏は言う。
例えば、第一次競馬ブームでは1970年代に活躍していた福永洋一騎手をあげ、第二次競馬ブームでは平成の幕開けとともに競馬界に新風を巻き起こした武豊騎手の名をあげている。
さらに現在の2022年は、競馬アプリゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)の大ヒットや「白毛のアイドル」ことソダシの登場などにより、第三次競馬ブームが到来すると予言。そして、この時代を牽引するのはかつて“天才”と呼ばれた父・洋一騎手の血を引く福永祐一騎手しかいないと語っていた。
紙面では「今回は必ず祐一が勝つ」と強気に断言しており、競馬界の新たな「レインメーカー」誕生に期待を寄せている内容だった。勿論、本命は福永騎手が手綱を取ったグレナディアガーズに打っている。
しかし、肝心のレースでは1枠2番から最内を突いて伸びた丸田恭介騎手の8番人気ナランフレグが優勝。大外18番枠だった福永騎手の3番人気グレナディアガーズは、後方から終始外々を回る苦しい展開を強いられ、12着と大敗を喫した。上位人気が揃って馬券外に消えたこともあり、3連単は278万円を超える大波乱の決着となった。
レース後には、再び自身のTwitterで「高松宮記念、ナランフレグは終いは確実に伸びる良さがある。道悪も味方したね。慌てずに内で我慢した丸田君も上手かった!」と、G1初勝利となった35歳の好騎乗を称賛した。だが、フォロワーからすかさず「豊明に278万4,560円という金の雨が降りました~!!」と、前日のツイート内容に触れられていた。
これに対し田原氏は「ある意味では降りましたね笑」と、自身の意図とは違う意味での結末だったことを明かした。つづけて「私の推したレインメーカーは不発でした。オカダさんが負けた時に嫌な予感がしたんだよね」と、前日に大阪城ホールで行われていた新日本プロレスの「NEW JAPAN CUP 2022」の準決勝でオカダ選手が試合で敗れた事も触れつつ、自身の予想も敢え無く不的中だったことを報告した。
今回は予想的中とはならなかったが、近年のG1ウィークにはほぼ『東京スポーツ』の1面で予想を担当している田原氏。今週末に行われる大阪杯(G1)ではどういった予想を披露してくれるのか。また新たな「レインメーカー」の指名はあるのか、楽しみに待ちたい。
(文=ハイキック熊田)
<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?