【高松宮記念(G1)展望】春の連続G1開催がついに開幕!主役不在の大混戦となる「春のスプリント王決定戦」に名乗りを上げるのは!?
前走のオーシャンSでは、中団から鋭い末脚で重賞初制覇。昨年の京成杯(G3)こそ雨の影響で大敗したが、近走5戦4勝という充実ぶりは、G1初挑戦でも軽視できるものではない。最近4勝の内、3勝が中山のスプリント戦と秋のスプリンターズSが今から楽しみだが、残る1勝はこの中京コース。1000万下を強い勝ち方で突破しており、当然今回も侮れない。
逆に、前哨戦の阪急杯(G3)を1番人気で惨敗したシュウジ(牡4歳、栗東・須貝尚介厩舎)は巻き返しが期待される1頭だ。
強力なメンバーがそろった年末の阪神C(G2)を制し、次代のスプリント王として期待されていたシュウジだが、単勝1.6倍に推された前走の阪急杯でまさかの8着惨敗。それも好位からズルズルと後退する、情けない内容だった。今回はリベンジを懸けたレースとなるが、1週前追い切りでは絶好の動きを披露。名誉を挽回へ準備はできている。
5歳にして2度目の充実期に入った感のある桜花賞馬レッツゴードンキ(牝5歳、栗東・梅田智之厩舎)が、再びスプリント戦線に矛先を向けてきた。
昨年のこのレースが初のスプリント挑戦だったが8着に惨敗。しかし、夏の北海道のスプリント重賞で連続して3着に入るなど、じょじょに適性が高まりつつある。それもここ最近はダートのJBCレディスクラシック(G1)、芝マイル戦のターコイズS(G3)で連続2着すると、芝1400mで行われた前走の京都牝馬S(G3)を快勝。舞台を選ばず、充実した走りを見せているだけに、昨年とは違った走りが見られそうだ。
シルクロードS(G3)からは2着のセイウンコウセイ(牡4歳、美浦・上原博之厩舎)が上昇カーブを描いている。
勝ったダンスディレクターこそ回避したものの、重賞初挑戦で勝ち馬とクビ差の競馬を展開したのがセイウンコウセイだ。昨春まではダートを使われていたが、5月に芝の短いところを使い始めてからは、7戦して4勝2着2回の安定感。唯一の大敗は1400mなので、度外視できる点も強みだ。展開によっては逃げることも可能で、本番のペースはこの馬が握るかもしれない。
他にも阪急杯(G3)を勝ったトーキングドラム、オーシャンSで2着だったナックビーナス、阪急杯2着のヒルノデイバローなど前走で充実の走りを見せた伏兵も、今回ばかりは十分にチャンスがありそうだ。
空前の大混戦となり難解なレースである分、馬券的には好配当の期待が持てる今年の高松宮記念は26日(日)の15時40分に発走予定だ。