JRA【フローラS(G2)予想】大器ラスールは消し! 東京コースで激走必至な人気薄を狙って高配当をゲット!
今回はオークス(G1)への出走権を懸けたトライアルレース・フローラS(G2)を予想していく。
例によって、まず過去10年馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていこう。
フラワーC 8頭
君子蘭賞(1勝クラス) 5頭
未勝利戦 4頭
クイーンC、ミモザ賞(1勝クラス) 各3頭
条件戦(1勝クラス) 2頭
条件特別(1勝クラス) 4頭
オープン特別 1頭
となっている。フラワーC組が最多だが、出走して賞金加算に失敗したため、トライアルで優先出走権を獲るか賞金加算を狙うかという選択の結果なのだろう。G2戦ではあるが未勝利からの出走も少なくない。こちらもワンチャン狙いの出走で、意外にそれが通用している証拠と言える。
続いて人気順の成績を見てみる。
1番人気 3-1-0-6
2番人気 1-5-2-2
3番人気 2-0-1-7
4~6番人気 3-1-2-24
7~9番人気 0-0-2-28
10番人気以下 1-3-3-78
となっている。2番人気の複勝率が目立って高いので、勝ち負けはともかく買い目に入れるのは必要かも知れない。10番人気以下の穴馬の健闘にも注目したい。人気薄だからといってハナから切り捨てるのは早計かも知れない。
これを踏まえて「◎」は穴っぽいところで14番シンシアウィッシュとする。
前走は君子蘭賞。3番手からの競馬で、直線に入って番手の馬を交わすも逃げた馬を捉えきれず2着に敗れている。
前走が1勝クラスの条件特別で敗れているので、まだ1勝馬。だが、新馬戦を勝ち上がったあと、アルテミスS(G3)で4着しているほか、2走前のエルフィンS(L)でも5着になるなど、オープンでもそれなりに走っていることがポイントだ。
新馬戦と前走が1800m戦で間に挟んだ3走がいずれもマイル戦で掲示板止まりだったことを考えると、距離適性が中距離向きなのではないかと見る。ローテーション的にも好走例が多いだけに、地味な存在ながら本命視してもいいと考えての「◎」である。
「○」は注目のキタサンブラック産駒でも人気のない8番キタサンシュガーを推す。
前走はフラワーC(G3)。出遅れて最後方からの競馬を強いられ、直線で頑張ったものの7着に終わっている。
正直なところ、キャリア2戦しかないので推すポイントがない。むしろ、2戦とも出遅れからの後方待機で追い込みを決めるレースぶりは、どちらかと言うと不安材料とさえ言える。
ただ、直線が長くゴール前に急坂がある中京1600mで新馬戦を勝ち上がっていることから、フラワーCの舞台となった直線の短い中山よりは東京コースの方が仮に出遅れてもリカバリーが利く可能性が高い。同じ左回りコースになるのも有利と言えば有利か。
ローテーション的にはもっとも多い臨戦過程を踏んでいる唯一の馬だけに、さすがに無視はできない。
「▲」は人気しそうだが13番ルージュスティリアを挙げる。
前走はチューリップ賞(G2)。出遅れて後方からの競馬になったが、勝ったナミュールと同じ上がり最速となった33.9秒の鬼脚を繰り出して6着。
ローテーションから考えるとチューリップ賞からの転戦で好走した馬はいないので、対象外ではある。だが、昨年8月の新馬戦で負かした馬が後の桜花賞馬スターズオンアースであることを考えると、実力は相応にあると見る。
前走の敗退は出遅れたことで位置取りが後ろ過ぎたことと、マイルでは短かった可能性がある。キャリア2戦ではあるが、2戦とも切れる脚を披露しており、直線の長い東京向きであると考える。
「△」は人気薄の2頭、7番ゴールデンアワーと15番ヴァンルーラーとする。
ゴールデンアワーは前走・中山の未勝利戦。出遅れてほぼ最後方からのスタートになったが、2コーナー過ぎから捲るように上がっていき、直線ではインを突いて後続に3馬身差を付ける圧勝だった。
勝ち上がりに5戦を要するなど勝ち味に遅く、2走前の7着を除いてすべて馬券に絡むという善戦マンだった。この負けた1戦以外は2000m戦を使われており、今回のコースも経験済み。
前走は現在好調な横山和生騎手だったが、そこから絶不調真っ只中の横山武史騎手に乗り替わるのはマイナス要素とも見える。だが、横山武騎手が現在わずかに1勝だけしている重賞勝ちが桜花賞トライアル。今回はオークストライアルで、かつG2戦とそれなりにお膳立てはされたと考えて消極的ではあるが押さえたい。
ヴァンルーラーは前走・君子蘭賞。1000m通過62.9秒のスローで逃げて、そのまま押し切って勝利している。
◎のシンシアウィッシュはこの馬に負けているのだが、未勝利を勝ち上がった後の成績が◎に比べて大きく劣り、いずれも大敗。それでもローテーション的にはアリなので、同じローテーションで◎を指名した以上、この馬を押さえない理由はない。こちらも消極的な理由だが取り上げた。
人気どころではもう1頭の「ルージュ」である1番ルージュエヴァイユ、6番マイシンフォニーとデビュー時から評価の高かった9番ラスールが消し。
ルージュエヴァイユは前走デイジー賞(1勝クラス)。直線で前の馬をゴール前捉えて勝利している。
キャリア2戦ではあるが、メンバー中唯一の無敗馬。さらに2戦とも1800m戦を使われており、キャリアを見据えた使われ方にも好感が持てる。ただ、2戦とも中山であることが引っかかる。左回りで直線の長い東京に替わったとき、これまでのパフォーマンスが出せるかどうか疑問が残るので消しが妥当か。
マイシンフォニーは前走フィリーズレビュー(G2)。出遅れて後方からの競馬だったが追い込んで4着に食い込んだ。
前走を使ったのは桜花賞(G1)への出走を狙ってのものだったと思うが、これまでマイルと1800m戦を使ってきた馬に1400mを走らせるのはどうだったのか、という疑問がある。おそらくこの馬は1800mより長い距離に適性があると見ているが、敢えて前走を使ってしまい、結果も残せなかったので余計な1戦になってしまった。切る理由もまさにここで、今回の距離は向いているかも知れないが、前走から3ハロン延長はさすがにない。
ラスールは前走1勝クラスの条件戦。2馬身差を付ける完勝だった。
この馬は重賞3勝したシャケトラの半妹という良血ではあるが、キャリア3戦がいずれもマイル戦。今回のレースがせめて1800m戦であれば一考の余地はあっただろうが、さすがにいきなり2ハロン延長は厳しいと見て消しとした。
ということで、今回は7番、8番、13番、14番、15番の5頭の3連複BOX10点で勝負したい。
▲以外は軒並み穴馬揃い。仮に▲が来たとしても十分高配当が狙える組み合わせだ。
(文=トーラス神田)
<著者プロフィール>
オグリ引退の有馬記念をリアルタイムで見ている30年来の競馬好き。ウマ娘キャラがドンピシャの世代。競馬にロマンを求め、良血馬にとことん目がない。おかげで過去散々な目に遭っている。そのくせ馬券は完全データ派。座右の銘は「トリガミでも勝ちは勝ち」。