JRA「関東王」23歳の横山武史に21歳の“強敵”現る!?「単勝1倍台」含む2度の大本命が返り討ち…リーディングの座を狙う“あの若手”が大ブレイクの予感!

菅原明良騎手

 今年も4月が終わり、年間3分の1の日程が終了。現在までのリーディングの状況をみると、関東リーディングのトップに君臨しているのは23歳の横山武史騎手だ。今年はここまで昨年のようなビッグレースでは目立った活躍こそ無いものの、4月末時点で44勝と3年連続の関東リーディングに向け、順調に勝ち星を積み重ねている。

 その一方で「関東トップ」の首を虎視眈々と狙うのが、昨年キャリアハイの年間75勝を挙げ、関東リーディングでも現在5位につけている21歳の菅原明良騎手だ。

 今年1月にはオニャンコポンとのコンビで京成杯(G3)を制覇し、先月の皐月賞(G1)でも強敵相手に6着と健闘。中山記念(G2)で2着したカラテなど、重賞戦線での存在感も光りつつ、4月末時点で昨年の20勝を上回る25勝を挙げる活躍を見せている。

 また関西ではあるが、同期の岩田望来騎手が全国リーディングで現在2位につける好成績を挙げていることも良い刺激になっているはずだ。昨年はエフフォーリアとのコンビで大ブレイクを果たした横山武騎手にとっても、すでに同じ関東の若手として意識する存在となっているだろう。

 そして5月に入った1日、トップジョッキーたちが天皇賞・春(G1)が開催される阪神競馬場に集結した一方、裏開催の東京競馬場では2人の直接対決が激しく火花を散らした。

横山武騎手の1番人気を打ち砕いた菅原明騎手

 

 7Rの1勝クラスでは、単勝1.9倍の断然人気に支持されたスキャッターシードに騎乗した横山武騎手。16頭立てのダート1400mで行われた一戦がスタートすると、道中は前目4番手を追走しながら最後の直線へ。

 内ラチ沿いから早々に抜け出しを図ろうとしたところ、外から猛然と追い込んできたのが菅原明騎手の4番人気パラノイド。勝利目前だった大本命を並ぶ間もなく交わし去り、鮮やかな差し切り勝ちを決めた。

 続く8Rの2勝クラスでも、単勝1番人気のレフトゥバーズに騎乗した横山武騎手だったが、最後の直線に入ると、外から追い出しを開始するライバルに「待っていました」と言わんばかりの絶妙なタイミングでラストスパートをかけた菅原明騎手のフィアスプライド。最後は、横山武騎手の追撃を振り切り勝利した。

 どちらのレースも1番人気を背負った大本命撃破へ、狙いすましたかのような好騎乗を見せた菅原明騎手。レース後、ネットの掲示板やSNSでは「完璧な騎乗」「菅原の方がうまい」など、その手綱捌きを絶賛する声が相次いだ。

 最終的に、この日の菅原明騎手は計11鞍に騎乗して、前述の2勝を含む6度も馬券に絡む活躍。横山武騎手と共に出走した8鞍では、6勝2敗と大きく先着を果たした。今後も関東リーディングを目標に、両者が激しい首位争いを演じることを期待したい。

(文=ハイキック熊田)

<著者プロフィール>
 ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

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