JRAヴィクトリアマイル(G1)リベンジ期す福永祐一アンドヴァラナウトに「吉兆」データ到来!? 2022年G1を支配する「あるジョッキーの法則」とは
先週8日のNHKマイルC(G1)は、安田隆行調教師と川田将雅騎手の師弟コンビで挑んだダノンスコーピオンが優勝。大外18番枠を克服して見事に戴冠を掴み取った。
一方で、1番人気の評価を受けたものの、まさかの馬券圏外となる4着に敗れたのが福永祐一騎手とセリフォスである。
スタートを無難に決めて道中は5、6番手のインを追走。最後の直線では1頭だけ内ラチ沿いを選択するも、ラスト50mで力尽きた。福永騎手はレース後、「周りに馬がいればまた違ったと思います」とのコメントを残した。
戦前から発表されていた次走予定の安田記念(G1)でリベンジが望まれるところだが、同馬を所有するG1レーシングによると、鞍上は現時点で調整中とのことだ。
そんなわけで福永騎手には、今週15日に開催されるヴィクトリアマイル(G1)で騎乗予定のアンドヴァラナウト(牝4歳、栗東・池添学厩舎)と共に巻き返しを期待したい。
エアグルーヴ一族の牝系で、近親にはルーラーシップやドゥラメンテなどがいる超良血のアンドヴァラナウトは、福永騎手とのコンビで昨年のローズS(G2)優勝を含む、8戦してオール3着以内と抜群の相性だ。
母のグルヴェイグは4歳になって3連勝でマーメイドS(G3)を制覇するなど、古馬になってから本領を発揮する一族でもある。陣営も『サンケイスポーツ』の取材に「愛知杯(G3)の前からグンと成長して、馬っぷりが本当に良くなった」と話す。
前走の阪神牝馬S(G2)では1番人気に支持されたが、9番人気の伏兵メイショウミモザに大駆けを許して2着に惜敗している。福永騎手には先週のセリフォスの分も合わせて、二重の意味でのリベンジに期待したいところである。
2022年G1を支配する「あるジョッキーの法則」とは
そんなアンドヴァラナウトと福永騎手には、好結果を後押ししそうな「ある法則」も存在するようだ。
2022年のG1を中央・地方合わせて行われた順に、勝利ジョッキーとともに並べてみると次のようになる。※カッコ内は騎乗馬
川崎記念 川田将雅(チュウワウィザード)
フェブラリーS 福永祐一(カフェファラオ)
高松宮記念 丸田恭介(ナランフレグ)
大阪杯 吉田隼人(ポタジェ)
桜花賞 川田将雅(スターズオンアース)
皐月賞 福永祐一(ジオグリフ)
天皇賞・春 横山和生(タイトルホルダー)
かしわ記念 吉田隼人(ショウナンナデシコ)
NHKマイルC 川田将雅(ダノンスコーピオン)
ご覧の通り、ここまで乱れることなく川田騎手→福永騎手→G1未勝利騎手→吉田隼騎手の順で決まっている。そして、先週のNHKマイルCを川田騎手が勝利したことで、この巡りは3回り目に突入したとも考えられるだろう。
もちろん、この法則が年末まで続くというわけではない。ただ、このような法則やサインの類は、崩れたり大人数に知れ渡ったところで「打ち止め感」が出るまでは、ひとまず狙ってみるというのもひとつの馬券的なセオリーである。
「昨秋のG1戦線ではタイトルホルダーやアカイイトなど、馬名に『イト』を持つ馬が密かなトレンドになっていました。
上記の騎手の法則も、今のところまだ途切れていない上に周知度もそこまで高くないみたいです。福永騎手とアンドヴァラナウトにとっては前向きになれそうなデータかもしれませんね」(競馬誌ライター)
ちなみにアンドヴァラナウトは『netkeiba.com』の想定オッズで単勝20倍超の7番人気に甘んじている。法則が見事に炸裂するようであれば、美味しい配当にも有り付けるかもしれない。ぜひ期待してレースを見守りたい。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。