JRA川田将雅「一人負け」に高配当ゲットの秘訣!? 相乗効果で浮上する日本ダービー(G1)想定「10番人気」の激穴馬
22日、東京競馬場では牝馬クラシック第2弾のオークス(G1)が行われ、3番人気のスターズオンアースが優勝。鞍上のC.ルメール騎手は昨年11月のマイルCS(G1)以来となるG1制覇を遂げた。
レース後、ルメール騎手は「1600mでも2400mでも勝ちました。だから2000mも勝つことが出来ると思います」と高らかと牝馬三冠を宣言した。
一方、桜花賞でスターズオンアースを勝利に導いた川田将雅騎手は“残念桜花賞”とも呼ばれる忘れな草賞(L)勝ち馬のアートハウスに騎乗。2番人気に支持されたが、好位3番手から直線伸び切れず、7着に敗れた。
さらに1番人気に支持されたサークルオブライフは12着に惨敗。今年のオークスは「3-10-4番人気」の組み合わせで、三連単の払戻しは11万9010円という高配当となった。
「実は1~3着馬には共通点がありました。レース前に気づいていれば、11万馬券を当てることも夢ではなかったと思います。その共通点というのは、3頭とも川田騎手が騎乗していたというものです。
ご存じの通り、スターズオンアースには桜花賞で、2着スタニングローズには未勝利戦とフラワーC(G3)の2度、そして3着ナミュールにはデビュー戦で川田騎手は騎乗しています。そして3頭に騎乗した全てのレースで勝利を挙げていました。
アートハウスを含めた4頭の三連単ボックスを買っておけば24点で11万馬券を取れたのですが……。もちろん私が気づいたのはレース後なので、馬券は紙くずになりましたよ(苦笑)」(競馬誌ライター)
川田将雅「一人負け」に高配当ゲットの秘訣
ではなぜ川田騎手が騎乗した馬がオークスで上位を独占できたのか。そのヒントは1年前の日本ダービー(G1)後に福永祐一騎手が語った言葉に隠されていた。
福永騎手といえば、昨年のダービーをシャフリヤールで勝利。直近4年間で3度目となるダービージョッキーの称号を得たのは記憶に新しい。
そして、そのシャフリヤールに毎日杯(G3)で代打騎乗を務めたのが川田騎手だった。
福永騎手はダービー後に公開されたお笑い芸人・ビタミンSお兄ちゃんのYouTube『お兄ちゃんネル』に出演した際、シャフリヤールのダービー制覇の要因として川田騎手の存在を挙げていた。
詳細はぜひ本動画を視聴いただきたいが、福永騎手は「将雅が(毎日杯に)乗って、しっかり馬を動かして追ってくれてたから。シャフリヤールはトモ(後躯・後肢)の入りが良くなった」と、川田効果があったことを断言。管理する藤原英昭調教師と「間で1回将雅を挟むのありやな」と、冗談交じりで話していたという。
福永騎手によると、「オレはサーッと走らせるけど、将雅はグアッ動かして乗る」と両者の違いを表現。川田騎手が騎乗したことで「(シャフリヤールが)ガラッと変わったのは間違いない」とも語っていた。
「デビュー戦に乗っただけのナミュールには当てはまらないかもしれませんが、スターズオンアースとスタニングローズには“川田効果”があったと思いますよ。特にスターズオンアースはそれまで勝ちあぐねていた馬でしたからね。オークスではルメール騎手の好騎乗があっての勝利なのはもちろんですが」(同)
そうなると今週末に行われるダービーでも川田効果に期待したくなるところ。登録馬21頭のなかに川田騎手が騎乗したことがあるのは、ダノンベルーガ以外にジャスティンロック(1/2の抽選対象)とロードレゼルの2頭しかいない。しかも川田騎手鞍上で勝利を挙げたことがあるのはロードレゼルだけだ。
そして、そのロードレゼルに騎乗するのはオークスでスタニングローズを2着に導いたD.レーン騎手である。奇遇にもロードレゼルは『netkeiba.com』の予想オッズで10番人気想定と人気までスタニングローズと同じだ。
ダービーでのテン乗りは鬼門中の鬼門であることは百も承知だが、オークスの流れからもロードレゼルは決して無視できない存在といえるだろう。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。