ソウルスターリング以上の「父フランケル超良血馬」に熱視線! 母凱旋門賞馬も、不安要素も大きく……

14戦14勝G1競走10勝のフランケル(RacingKelより)

 26日に社台ファームで15年度産駒の撮影会が開催された。多くの馬たちが集まったが中でもひときわ注目を集めたのは、ソリッドドリーム(2歳・栗東/角居勝彦厩舎)だろう。

 同馬の父馬は10~12年にかけ、14戦14勝、G1競走10勝、合計着差「76馬身」、平均着差「5.4馬身」という空前絶後の成績を残して、英国のマイル~中距離G1をほぼ総なめにした怪物・フランケル。そして、母馬のデインドリームは11年の凱旋門賞(G1)、翌年のKジョージ6世&QES(G1)を制すなど、G1競走で5勝を残した世界的な名牝だ。

 考えうる中でも世界最高の組み合わせのひとつとして誕生したソリッドドリーム。もちろんかけられた期待は大きく「デイリースポーツ」の取材に対し、事務局の青田力也氏は「スピード感のある走りには目を見張るものがあります」とすでに太鼓判を押しているようだ。

 フランケルの産駒は昨年デビュー。日本にも異次元の強さを見せ続けるソウルスターリング、KBSファンタジーS(G3)を制したミスエルテなどが存在する。ソリッドドリームにも同じく活躍が期待されているのは間違いない。

 稀に見る良血として誕生したソリッドドリームだが、一抹の不安材料があるとも。

「フランケルとデインドリームはソリッドドリームが初仔ではなく、全姉馬に昨年英国の名門厩舎に所属することで話題となったナッシングバットドリームスがいます。同馬は英国でデビューが予定され、こちらも大きな期待をかけられていましたが、その後続報があまり聞こえてこなくなりました。ソリッドドリームも同じ道を辿らなければいいのですが…(競馬誌ライター)

 良血と呼ばれて多くの期待を集めたにもかかわらず、まったく成績を残すことができずにターフから去った馬はこれまでも大勢存在する。血統はあくまでその馬を計る指標とひとつであり、走ってみないとなにが起こるかわからないのも競馬の醍醐味なのだから当然といえば当然だ。

 しかし父馬と母馬合わせて「15冠」という世界的な超良血馬と聞いて、胸踊らない競馬ファンはいないだろう。ソリッドドリームがどのような走りを見せてくれるのか、デビューが今から楽しみだ。

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