武豊騎手が語った「制覇の条件」に合致!? キタサンブラック「凱旋門賞登録」報道に大きな期待ができるワケ
ついに、ファンの願いが実現する可能性が高まってきた。
先日の大阪杯(G1)をこれ以上ない完璧なレースぶりで圧勝したキタサンブラック(牡5 栗東・清水厩舎)が、10月1日に開催される凱旋門賞(仏・G1)に登録することがわかった。
清水調教師は「オーナーと話をして了承を得たので、登録することになります」と「日刊スポーツ」の取材で応えており、大阪杯勝利後は北島三郎も「決して反対はしてない」と発言している。
これまで9勝を積み重ねてきたキタサンブラックだが、大阪杯のレースはその中でもベストに近い横綱相撲での圧勝劇だった。北島が「5歳での引退」を撤回する気持ちも分かろうというもの。とにかく隙のない、どんなレース展開でも堂々と迎え撃つことができるのがこの馬の最大のストロングポイントといえる。
主戦の武豊騎手は以前、『武豊TV!2』(フジテレビONE/TWO/NEXT)内で「凱旋門賞を勝てる馬の条件」についての質問をされた際、「どんなレースでもできる馬」「弱点の少ない馬」を一つの条件と語っている。キタサンブラックはその条件にピタリとはまるタイプだろう。
無論、爆発力や強いレースした際の「絶対性」は、過去2度凱旋門賞で2着したオルフェーヴルや、国内G1ではほぼ無敵だったディープインパクトが上かもしれない。しかし、武騎手はオルフェーヴルの「気性の難しさ」やディープインパクトの「実は扱いが難しい馬」という点を指摘しており、それでは凱旋門賞を勝利するのは不可能なのでは、としている。
キタサンブラックには、現状そうした弱点は特に見当たらず、これまで凱旋門賞に挑戦した日本馬の中では実はほとんどいなかった「逃げ・先行」タイプ。追い込みの難しい応酬競馬では、これもまた挑戦を後押しする要素にはなるだろう。
ついに世界挑戦が現実味を帯びてきたキタサンブラック。まずは天皇賞・春でサトノダイヤモンドを下し「国内最強」の地位を確固たるものにするのが第一ステップか。