【マーキュリーC(G3)展望】逆襲の大器バーデンヴァイラーVS元JRAのエリートG1地方馬! 秋の大舞台へ弾みをつけるのは

競馬つらつらより

 18日、盛岡競馬場で交流重賞のマーキュリーC(G3)が行われる。春のダート王決定戦・帝王賞(G1)から約中2週で開催されることもあって、一流馬の参戦は多くないが、G1を7勝したカネヒキリが最後に勝った重賞レースとしても知られている。

 近年は南部杯やJBCクラシック、チャンピオンズCといった秋G1へ向けて賞金を加算したい素質馬同士の争いといった印象だが、今年も秋の大舞台を見据えた好メンバーが集った。

 複数の馬にチャンスがある混戦模様ながら、人気の中心はケイアイパープル(牡6歳、栗東・村山明厩舎)か。

 昨年12月の名古屋グランプリ(G2)で2着して頭角を現すと、今年2月の佐賀記念(G3)で重賞初制覇。その後も名古屋大賞典(G3)2着、アンタレスS(G3)5着、平安S(G3)2着と安定した走りを見せている。

 前走は敗れはしたが、勝ったのは昨年のダート王テーオーケインズ。後に帝王賞でテーオーケインズを倒すメイショウハリオを抑えての2着なら、ここでは実績上位だ。秋のG1戦線に向けて、ここで2つ目の重賞タイトルを手にしておきたい。鞍上は主戦の藤岡康太騎手が務める。

 そんなケイアイパープルと人気を分けそうなのが、メイショウカズサ(牡5歳、栗東・安達昭夫厩舎)だ。

 昨年のプロキオンS(G3)を9番人気で差し切っての重賞初制覇。秋には白山大賞典(G3)と浦和記念(G2)を連勝して、その走りがフロックでないことを証明している。今年初戦の佐賀記念では3着とケイアイパープルに後塵を拝したが、相手が56kgに対して、こちらは58kgと2kgの斤量差があった。

 実績ではケイアイパープルを上回っているものの、斤量面は55kg対58kgとさらに1kg広がる。今回はこのハンデをどうひっくり返すかの戦いになりそうだ。前走のダイオライト記念(G2)は9着に敗れたが、距離が長かった。鞍上は川田将雅騎手が務める。

 そのダイオライト記念でメイショウカズサを破ったノーヴァレンダ(牡6歳、川崎・内田勝義厩舎)にも当然、マークは必要だろう。

 現在は川崎所属の地方馬ながら、過去にはJRA勢として全日本2歳優駿(G1)を制した元エリート。その後、不振が続いたために地方移籍となったが、3連勝で再び上昇気流に乗ってきた。

 前走のダイオライト記念ではメイショウカズサを破る金星を挙げたが、その大きな要因がメイショウカズサとのハナ争いを制してペースを掴んだことだろう。今回も激しい主導権争いになるかもしれないだけに、両雄にとって大きなポイントになりそうだ。

 これらをまとめて負かすとすれば、バーデンヴァイラー(牡4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)が筆頭候補か。

 昨年12月に2勝クラスを勝ち上がると、そのまま3連勝で一気のオープン入り。ダート界の新星として注目されたが、3番人気に推された前走のアンタレスS(G3)では15着に大敗とまったく力を発揮できなかった。

 ダートに限れば7戦5勝で、馬券圏外に敗れたのも前走が初めてと、まだ底が見えていない存在。本物のダート界の新星になれるのか、今回が大きな試金石になりそうだ。

 他にも3勝クラスとOPを連勝中のテリオスベル(牝5歳、美浦・田島俊明厩舎)、3勝クラスを勝ってオープン入りを果たしたメイショウフンジン(牡4歳、栗東・西園正都厩舎)ら、やはりJRA勢が有力か。

 迎え撃つ地方勢では、昨年のダービーグランプリを制したギガキング(牡4歳、船橋・稲益貴弘厩舎)の充実ぶりが光っている。JRA勢を相手にどんなレースを見せるのか、楽しみの方が大きい。

 混戦模様となり、馬券妙味もありそうな今年のマーキュリーC。レースを制して、秋のG1戦線に弾みをつけるのはどの馬か。レースは18日の18時15分に発走が予定されている。

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