デアリングタクトの「ウマ娘化」に衝撃、次の候補は?
新旧ファンの多くを巻き込んで盛り上がりを見せる『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)だが、次回のストーリーイベントや新しいウマ娘などの最新情報が発表された27日の生放送「ぱかライブTV Vol.19」内にて驚きの発表が行われた。
『ウマ娘』に登場するキャラクターのモデルといえば、どちらかというと一昔前の活躍馬がほとんどなのだが、今回の目玉となったのはデアリングタクト。本ゲーム内で初となる現役馬のウマ娘化にはゲームのファンだけではなく、その他の競馬ファンにとっても衝撃的な知らせだったといえる。
デアリングタクトの「ウマ娘化」に衝撃
勿論、デアリングタクトは2年前に史上初となる無敗で牝馬三冠を達成した名牝。これまでの実績からも登場するだけの資格は十分だ。前走の宝塚記念(G1)でも3着に入り、秋の復帰を心待ちにしているファンも多い。今回のウマ娘化についても大方は歓迎する声が出ているが、一部では好意的に受け止めない見方もあるようだ。
「SNSやネットの掲示板でファンの反応を見ていると、意外なニュースに驚く声が大半でしたが、ほぼ好意的なものでした。これまで実装されているキャラクターのモデル馬が、オールドファンに馴染みのある馬たち。ところが、最近の馬でもなく現役馬だった訳ですから、この反応も当然といえるでしょう。
ただ、『ウマ娘』から競馬に触れたライトファンとゲームをやらないファンとの間には、少々温度差があることも確かです。ゲームをきっかけに新たな競馬ファンが増えるのは、新規ファン獲得に相乗効果も見込めるのですが、場合によってはデアリングタクトの出走する今後のレースに影響する可能性も考えられなくはありません。
ネットの“悪ノリ”のような感じで馬券に恣意的な大量投票がされたり、マナーを理解しないまま、競馬場で過度なコスプレや応援をするファンも現れるかもしれません。ゲームをやらない競馬ファンとの間に、微妙な軋轢が生まれてしまう可能性も出てきそうです」(競馬誌ライター)
その辺りは、双方の民度も問われそうな話ではあるが、ここで忘れてはならないのは、どちらも“競馬ファン”であるということだ。
ウマ娘化の条件に避けて通れないオーナーの許可を出してくれたのは、デアリングタクトを所有するノルマンディーサラブレッドレーシングの関係者。折角の好意を無駄にしないためにも、同じ競馬ファンとして仲良くしてもらいたいものである。
また、デアリングタクトのウマ娘化により、一部のファンからは早くも次の現役馬についても希望する声も出てくるのではないか。
そこで最初に思い浮かんだのは、今春の天皇賞・春(G1)と宝塚記念(G1)を連勝し、秋の凱旋門賞(仏G1)挑戦を表明しているタイトルホルダーだ。本馬もノルマンディーの所有馬のため、柔軟な対応を見せてくれた関係者なら期待も出来そうだ。
個人的には、史上最高のハイレベルといわれた2020年のジャパンC(G1)で対決したアーモンドアイやコントレイルが、将来的に登場するようなら、それはそれで非常に楽しみではあるものの、それぞれのオーナーの所有馬がまだ1頭も登場していない状況では望み薄というしかない。
次に考えられるのは、当然ながら「ウマ娘オーナー」その人である藤田晋氏の所有馬たちだろう。ゲームに登場するキャラクターのモデルは、必ずしもG1馬という訳でもないだけに、重賞勝ちのあるジャングロやセレクトセールで“爆買い”した馬なども候補に入ってきそうだ。
いずれにしても現役馬のウマ娘化は、ゲーム内でも最高級のトップニュースであることは事実。今後の成り行きを“温かい目”で見守っていきたい。
(文=黒井零)
<著者プロフィール>
1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。