13番人気2着の衝撃から5年…テソーロ軍団に新星誕生

木幡巧也騎手 撮影:Ruriko.I

 6日、新潟競馬場で行われた9R・ダリア賞(2歳オープン)は、道中後方で競馬を進めた4番人気ミシシッピテソーロ(牝2歳、美浦・畠山吉宏厩舎)が勝利。逃げたスムースベルベットを直線半ばで交わすと、内を伸びてきたフミサウンドらの追撃を抑えてデビュー2連勝を飾った。

 他馬のゲート入りに時間がかかった影響もあったのか、1番枠のミシシッピテソーロはゲート内で待たされ、スタートも一息。前半は逃げ馬から10馬身以上離される位置取りとなったが、4角で大外に持ち出すと、先行各馬を射程圏に入れた。極上の切れ味であっという間に馬群を飲み込むと、最後はもうひと伸びしての快勝だった。

 鞍上の木幡巧也騎手はレース後、「3コーナーで前に差を詰めて、これなら届くと思いました。反応が良くスピードがあります。これからが楽しみです」と3角の地点で勝利を確信するコメントを残している。

 木幡巧騎手も絶賛の内容でデビュー2連勝を飾ったミシシッピテソーロ。ダメージがなければ次走は新潟2歳S(G3)も選択肢の一つ。もしくは、一息入れて秋のアルテミスS(G3)から阪神JF(G1)という2歳牝馬にとっての王道路線も当然、視野に入ってくるだろう。

 いずれにしても馬主の了徳寺健二氏(名義は了徳寺健二ホールディングス)にとっては、JRA重賞初勝利をかけての一戦となりそうだ。

テソーロ軍団待望のJRA重賞初Vへ

 

「テソーロ」の冠名で知られる了徳寺オーナー。馬主活動は2015年からで、比較的その歴史は浅い。馬主になって最初の世代(2013年生まれ)はJRAでデビューした6頭中5頭が勝ち上がるという驚異の勝ち上がり率を記録。2世代目は11頭中7頭が勝ち上がったが、リエノテソーロとハルクンノテソーロという2頭のオープン馬が出た。

 特にリエノテソーロは2歳時に全日本2歳優駿(G1)を制し、いきなり交流G1ウイナーに輝くと、3歳春には13番人気で出走した2017年のNHKマイルC(G1)で、アエロリットの2着に入り、三連単29万超えの波乱を演出している。

 もう1頭のオープン馬ハルクンノテソーロも、ユニコーンS(G3)2着などダートで活躍。3世代目以降もオーロラテソーロ(5世代目)がオープンクラスで2勝、他にもデトロイトテソーロ、ニュートンテソーロなどが現役オープン馬として頑張っている。

「決して爆買いタイプのオーナーではなく、セリ市でも2000万~5000万円の価格帯で競り落とすことが多い堅実派オーナーです。1億円以上稼いだハルクンノテソーロは700万円ほどで落札した格安馬でした。

リエノテソーロなどが活躍したときは少数精鋭ながら『テソーロ旋風』とも言われ、その後もコンスタントに活躍馬は出しているのですが、JRAの重賞制覇にはいまだ届いていません。

馬主業が軌道に乗った2018年にはリョーケンファームも立ち上げて、オーナーブリーダーとしても本腰を入れています。ちなみにミシシッピテソーロはリョーケンファームの2年目の生産馬です」(競馬誌ライター)

 生産牧場を立ち上げた2018年には馬主名義を個人名からホールディングスに変更。同年からの馬主リーディングは54位→34位→31位→27位と着実に成績を伸ばしていた。ところが今年は先週末時点で同42位とややジリ貧状態に陥っている。それだけにミシシッピテソーロのデビュー2連勝は朗報と言えるだろう。

 テソーロ軍団にとって待望のJRA重賞初Vへ、その鮮やかな勝ちっぷりからもミシシッピテソーロの今後から目が離せない。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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