皐月賞、アーリントンCからの「少数派ローテ」彗星ペルシアンナイト! 路線変更の原因はソウルスターリングに敗れた「辛い過去」にあるってホント?
ただ、2歳戦が進むに連れて状況は変わってくる。アイビーSの優勝馬は他でもない、のちに2歳女王まで上り詰めるソウルスターリングだったのだ。先週の桜花賞こそ3着に敗れたが、チューリップ賞まではG1含む4戦全勝。紛れもなく世代トップクラスの女傑なのだから、アイビーSの敗戦があったからといって「クラシックで敵わない」とまで気を落とす必要はなかったわけだ。
何よりも、アーリントンCから再び皐月賞へ矛先を向けてきたことがその証。管理する池江泰寿調教師は東スポの取材に対し「1週前追い切りは動き、反応ともに良かった。血統的にも中距離をこなせないとは思っていない」というコメントを残している。果たして2戦目が終わった段階で同じ返答が得られただろうか。真相は池江師の胸の中にしかない。
ただ、アイビーSの敗戦を軽視できるとはいえ、皐月賞が厳しい戦いになることは間違いないところ。何より2000m以上のレースを経験していないことが気がかりだ。気性面にそこまで問題のあるタイプではないが、突然の距離延長に戸惑わないという保証はない。
過去を振り返ると、アーリントンC優勝→皐月賞好走の道筋をたどったのは2002年のタニノギムレットや2001年のダンツフレームなどが思い浮かぶ。前者はのちにダービーを、後者は古馬になってから宝塚記念を制した名馬だ。ペルシアンナイトが皐月賞で好走するにはやはりG1級の素質が必要不可欠なのかもしれない。