「今村聖奈フィーバー」に続けるか、横山武史の「妹弟子」が挙げた世代一番星!
6日の13時15分から、競馬学校で行われる模擬レースの様子がJRA公式YouTubeチャンネルで生配信される。来春のデビューを目指す、騎手課程39期生6名に加え、2名の現役騎手を加えた計8名でレースが行われる予定だ。
コロナ禍の影響で模擬レースの一般公開が難しくなったことで、2年前から行われるようになったYouTubeでの生配信。現地に赴かなくとも、未来のトップジョッキーたちの研鑽の様子を見られることは、我々ファンにとっても嬉しいところである。
実はこの39期生の6人にとって、模擬レースの経験は今回が初めてではなく、先月22日には1回目の模擬レースが行われていた。そこで勝利を挙げたのが、女性騎手候補である小林美駒さんである。
横山武史騎手の「妹弟子」が挙げた世代一番星!
本人は後に「ゲートを出るタイミングについていけませんでした」と語っているが、道中では3番手の好位でレースを進めると、そこから抜け出して後続に3馬身半差をつける快勝。自身の「デビュー戦」を見事な勝利で飾った。
実は小林さんは厩舎実習において鈴木伸尋師に師事しており、元所属の津村明秀騎手や、現在も所属する横山武史騎手といった関東の名手たちの妹弟子にあたる存在となる。
どうやら先日の模擬レースの際には鈴木伸師と横山武騎手が揃って、小林さんの初陣に駆けつけていた様子。この両名の前で世代の「一番星」を挙げることができたことは、小林さんにとって大きな自信となったに違いない。
小林さんは新潟県の出身で、小学校6年生の時にアイビスSD(G3)を新潟競馬場で観戦したことが騎手を志す契機となったそうだ。2年半前の競馬学校入学の際の取材には「外ラチ沿いを走る馬を見て衝撃を受けました。私もこんなトップスピードで走りたい」と話している。
騎手としての目標についても、「ひとつでも多く勝ちたい。一番勝ちたいレースはアイビスSDです」と地元の名物重賞を挙げている。こうした質問では日本ダービー(G1)などのG1レースの名前がよく挙がる印象だが、独特な目標を確固として掲げている点には大物ぶりを感じさせられる。
今回の模擬レースでは小林さんと河原田菜々さん、2名の女性騎手候補が参加予定となっている。最近では新人女性騎手の今村聖奈騎手が競馬界を席巻する活躍をみせているだけに、未来の「ヒロイン」候補にも期待が高まるばかりである。
来春のデビューを目指す騎手候補生たちにとって、現役の騎手と共に騎乗する今回の模擬レースは大きな経験になるはずだ。近い将来の活躍に思いを馳せながら、我々ファンも彼ら彼女らの鍛錬を見守りたい。