今村聖奈「大逆転」新人初G1騎乗は、あの馬で!? 同期の朝日杯FS(G1)参戦に触発?
「まだG1に乗れるようになっただけ。G1の騎乗依頼が来るようになりたい」
勢いに乗る大物ルーキーに早速の朗報だ。先週の新潟3Rを勝利して通算31勝(JRA28勝・地方3勝)とし、G1の騎乗資格を得た角田大河騎手だったが28日、12月の朝日杯フューチュリティS(G1)でG1デビューを果たす可能性が出てきた。
コンビを組むのは、先月のカンナS(OP)を勝ったウメムスビ(牡2歳、栗東・新谷功一厩舎)だ。本人が『スポニチ』の取材に「新馬戦から乗せていただいて馬の感触もつかめていると思う」と自信を見せたように、本馬にはデビューから4戦連続で角田大騎手が騎乗している。
「朝日杯FSに決まったそうですね。昨年も1勝馬が複数出走していましたが、OP勝ちのあるウメムスビならまず問題なく出走できるでしょう。
名スプリンターとして鳴らしたファインニードルの産駒らしく、ここまで1200mの経験しかありませんが、産駒にはマイルを勝ち上がっている馬もいます。母の父がシンボリクリスエス(有馬記念連覇など)なら、ウメムスビもマイルをこなせるかもしれませんよ。いずれにせよ、(カンナSを勝利に導いた)先輩の菅原明良騎手に感謝ですね」(競馬記者)
4戦目には小倉2歳S(G3)で重賞も経験している角田大騎手とウメムスビ。結果は7着だったが、新谷調教師は「我慢させてくれた」と中団から競馬したことを評価。記者が話す通り今回が初のマイル挑戦となるが、我慢を覚えた今なら楽しみが増す。
その一方、このニュースに触発された1人が同期の今村聖奈騎手だろう。
同期の朝日杯FS(G1)参戦に触発?
ここまでJRA通算28勝の角田大騎手は、例年なら新人王になっておかしくないペースだ。しかし、今年はその遥か上に同45勝の今村騎手がいる。角田大騎手が先週たどり着いたG1の騎乗資格31勝も今村騎手は8月にクリアしており、G1初騎乗が今か今かと待たれている存在だ。
「角田大騎手と今村騎手は、どちらも父が元ジョッキーで幼なじみの間柄。同期として競馬学校時代からしのぎを削るライバルだったそうです。つい先日もTwitterでやり取りをしていましたし、今回の(角田大騎手の)G1騎乗決定は、今村騎手も当然気にしているでしょうね。いくら意欲的になっても簡単に乗せてもらえるわけではないのがG1ですが、負けん気の強いジョッキーらしい性格ですし『自分も』という気持ちは強いと思います」(別の記者)
今村騎手といえば今夏、テイエムスパーダで挑んだCBC賞(G3)で重賞初騎乗初制覇を決めてブレイクを果たし、すっかりおなじみとなった。
そのテイエムスパーダは今秋のスプリンターズS(G1)にも出走したが、鞍上は主戦の国分恭介騎手だった。また、今村騎手は重賞3勝馬のカデナの近2戦にも騎乗していたが、今週末の天皇賞・秋(G1)では三浦皇成騎手に乗り替わっている。
そんな経緯もあって、多くの競馬はファンが今か今かと待ち焦がれている今村騎手のG1初騎乗。果たして、角田大騎手を逆転してのルーキーG1一番乗りはあるのだろうか。
「正直、今週の天皇賞・秋のカデナは可能性があると思っていたのですが……。これから短期免許で参戦する外国人ジョッキーも増えてきますし、G1騎乗はますます狭き門になるでしょうね。
可能性があるとすれば、小倉2歳Sで今村騎手が騎乗したミカッテヨンデイイ(牝2歳、美浦・堀内岳志厩舎)でしょうか。デビューからずっと今村騎手が騎乗していますし、1勝馬ですが、その1勝がフェニックス賞(OP)なので賞金的にも余裕があります」(同)
ちなみに牝馬のミカッテヨンデイイがG1に挑戦するなら12月の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)になる可能性が大きい。その場合、角田大騎手がウメムスビと挑む予定の朝日杯FSの前週に行われるため、ルーキーG1一番乗りは今村騎手になる。
「女性ジョッキーとして初めてG1を勝ちたい」
これは今村騎手が競馬学校に入学した際に残したコメントだ。果たして、今年のルーキーの中でG1初騎乗を決めるのは誰なのか。12月まで待つ必要もない角田大騎手も含め、アッと驚くようなサプライズ起用があるかもしれない。