松山弘平「デアリング」ショック…!? 三浦皇成3週連続Vの陰で1番人気3連敗

 19日、東京競馬場で行われた東京スポーツ杯2歳S(G2)は、5番人気のガストリック(牡2歳、美浦・上原博之厩舎)が勝利。コントレイル、ダノンザキッド、そして昨年のイクイノックスと、勝ち馬が3年連続で後にG1を勝っている出世レースを制した。

「大事なレースを任せてくれたオーナーに感謝したいです」

 レース後、開口一番でオーナーへの感謝を述べたのは、ガストリックの鞍上・三浦皇成騎手だ。2013年から20年まで8年連続でJRA重賞1勝に留まってきたが、昨年2勝してその殻を破ると、今年はこれで3勝目。特に今月はJBCスプリント(G1)、武蔵野S(G3)、そして東京スポーツ杯2歳Sと3週連続で重賞を勝利している。

 好調の要因を聞かれて「いい舞台で、いい馬を任せてもらっているのが一番。これからもいい仕事をしたいですね」と意気込みを語った三浦騎手。「スピードに乗った時の体の沈み方など、なかなかこういう馬はいない」と絶賛するガストリックとのコンビで、来年のクラシックを大いに賑わせる存在になりそうだ。

 その一方、またも結果を出すことができなかったのが、1番人気ハーツコンチェルト(牡2歳、美浦・武井亮厩舎)に騎乗した松山弘平騎手だ。

「最後は詰めてくれましたけど……申し訳ありません」

 ここ2年連続で、準MVJとなる優秀騎手賞2位に輝いた名手が苦しんでいる。松山騎手にとっては京王杯2歳S(G2)、エリザベス女王杯(G1)に続き3週連続1番人気で3連敗……。この日も騎乗馬のハーツコンチェルトが単勝1.8倍に推されたもののスタートで後れを取り、3着まで追い上げるのが精一杯だった。

 

松山弘平に「デアリング」ショック…!?

「先週の段階で3年連続100勝に到達するなど、今や押しも押されもせぬ松山騎手ですが、最近は大きな舞台でどうにも流れが悪い印象です。

先週までの重賞2連敗も、京王杯2歳Sのロンドンプランがレース後に骨折が判明、エリザベス女王杯でコンビを組んだデアリングタクトはずっと松山騎手が騎乗してきた馬でしたが先日、ジャパンC(G1)でT.マーカンド騎手との新コンビが発表されてしまいました。

この日のハーツコンチェルトの騎乗も決して悪くはないのですが、3着では賞金加算もできず……。最近は、どうにも歯車が噛み合っていない印象です」(競馬記者)

 記者曰く、デアリングタクトについては当初、ジャパンC参戦の予定はなかったようだ。そこで松山騎手は裏開催の阪神で騎乗予定を組んでいたところ、急遽ジャパンC参戦が決まったとのこと。こういったすれ違いも、松山騎手の最近の不運に拍車を掛けている印象だ。

「10月の毎日王冠(G2)をサリオスで、京都大賞典(G2)をヴェラアズールで連勝した時は関係者やファンからも『さすが松山騎手』と大絶賛されていたんですけどね……。他の騎乗馬の兼ね合いもあって、マイルCS(G1)に進んだサリオスも、ジャパンCのヴェラアズールもがR.ムーア騎手に乗り替わりになる見込みです。

菊花賞(G1)で騎乗して8着だったガイアフォースも1番人気でしたが、本人が『内で窮屈な競馬になってしまい、力を発揮できなかった』と振り返っている通りの不完全燃焼。次走は未定ですが、また外国人騎手に乗り替わりなんてことがなければよいのですが……」(同)

「スタートして1歩目を出られず、距離短縮で忙しい感じになってしまいました。それでもすごく力のある馬です」

 1番人気で重賞3連敗となってしまった東京スポーツ杯2歳Sの後、そう相棒のハーツコンチェルトを庇った松山騎手。前途多難な状況が続いているが、まずはソウルラッシュと挑む今週のマイルCSで鬱憤を晴らすような騎乗を見せてほしい。

銀シャリ松岡

天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。

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