「桜花賞馬弟」撃破に横山和生も絶賛!弟に続きたい「ホウオウ」軍団に希望の光

横山和生騎手 撮影:Ruriko.I

 10日、中山競馬場で行われた5Rの2歳新馬は、横山和生騎手の4番人気ホウオウビスケッツ(牡2、美浦・奥村武厩舎)が優勝。近親にダービー馬キングカメハメハがいる良血が、嬉しいデビュー勝ちを決めた。

 テンペストが出走取消となった15頭立て芝1600mのレース。鞍上が「今日は勝ちにいく競馬をしました」と振り返った通り、好スタートを決めたホウオウビスケッツは、そのままハナを奪う逃げの作戦に出る。最後の直線に入っても先頭を譲ることなく、2着に半馬身差をつけて粘り切った。

「ゴール前こそ迫られましたが、最後の直線でみせた二枚腰は勝負根性の表れでしょう。2、3着に退けた相手も、桜花賞馬マルセリーナの弟マルディランダや、調教で古馬オープン馬のダノンファストに先着したコントラポストなどの素質馬だっただけに、先々が期待できそうです」(競馬誌ライター)

「ホウオウ」軍団に希望の光

 ホウオウビスケッツを所有するのは、冠名「ホウオウ」で知られる小笹芳央氏だ。昨年はフラワーC(G3)をホウオウイクセル、アーリントンC(G3)をホウオウアマゾンで重賞制覇。近年は弟の小笹公也氏(冠名「テーオー」)と共に、競馬界を盛り上げる新興馬主である。

 そんな兄・芳央氏に待たれるのが、ホウオウ軍団のG1制覇だ。弟・公也氏は昨年のチャンピオンズC(G1)をテーオーケインズで制し、一足先にJRAのG1を初制覇。重賞勝利こそ弟より早かった兄だが、G1に関しては依然ハードルが高いままだ。

 これまでのG1では、昨年のマイルCS(G1)に挑んだホウオウアマゾンの5着が最高。今年もそのホウオウアマゾンをはじめ、所有馬3頭がG1でいずれも敗れるなど、中々手が届かない状況が続いている。

「3歳世代では『2億円ホース』のホウオウプレミアや、夏のいわき特別(2勝クラス)で5馬身差の圧勝を決めたホウオウルーレットなどに注目が集まりましたが、どちらもG1どころか重賞さえ厳しい状況です。

2歳世代も先週までは0勝と苦戦が続いていましたが、今回のホウオウビスケッツの勝利はホウオウ軍団にとって明るいニュースとなりました。良い意味で沈黙を破ってくれただけに、今後の活躍にも期待が高まります」(同)

 レース後、鞍上の横山和騎手から「いいものは持っています」と評されたホウオウビスケッツ。来年のG1戦線では、「ホウオウ」軍団に初戴冠をもたらすことを期待したい。

ハイキック熊田

ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

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