アドマイヤ軍団復活の時!? 夢の「3週連続G1制覇」へ、ヴィクトリアマイル(G1)にアドマイヤリード先陣を切るも、不安の種は「位置取り」?
過去の勢いを失って久しい、競馬界を代表する馬主のひとり・近藤利一氏の「アドマイヤ軍団」。中央G1(平地のみ)もすでに50連敗に迫ろうかという勢いだ。
かつてはアドマイヤベガにアドマイヤドン、アドマイヤムーンなどでG1戦線を席巻したが、現在はその面影はまるでない。今年の天皇賞・春4着アドマイヤデウスなどが存在感を示しているものの、やはり「脇役」の域を出ず、国内G1制覇は厳しい状況だ。
ただ、今、というよりここから「3週」に関しては、アドマイヤ軍団が再び競馬界の「主役」として君臨する可能性は決してゼロではない。今週末のヴィクトリアマイル(G1)では、いよいよ本格化を迎えたアドマイヤリード(牝4 栗東・須貝厩舎)が出陣する。
3歳時は桜花賞こそ上がり2位の5着と善戦したものの、長距離戦のオークスは15着惨敗と壁に跳ね返された同馬。秋はローズSの完敗によって1000万下からやり直し。今年2月まで4戦を使って2・2・1・1着の成績を残してオープン入りを果たす。
確かな成長を確信させたのは前走の阪神牝馬S(G2)。重馬場を後方待機で進め、最後の直線でC.ルメール騎手はインコースを選択。一気の末脚で先団を飲み込んだ。最終的に実績で上を行くミッキークイーンの強さに屈する形となったものの、堂々たる2着で本番に駒を進めてきた。
馬場を問わず鋭い脚を安定して繰り出せるようになった今であれば、ヴィクトリアマイルで上位に食い込む可能性も十分にあるだろう。
ただ、先週のNHKマイルCしかり、現在の東京競馬場の馬場を考えると、アドマイヤリードの脚質には少々不安があるのも事実だ。
先週の東京競馬場は完全な「前残り馬場」。NHKマイルCで勝利したアエロリットは好スタートから直線早々と先頭に立ち、そのまま押し切り勝ち。さらに3着ボンセルヴィーソは逃げ粘ってのものだった。