
「阪神の鬼」が宝塚記念(G1)イクイノックスに挑戦状!? 「こっちを選択してよかった」名門厩舎が貫録の同一重賞7勝目

「こっちを選択してよかった」
「阪神・芝2000mの鬼」は、今回も抜群の信頼感だった。3日、阪神競馬場で行われた鳴尾記念(G3)は、5番人気のボッケリーニ(牡7歳、栗東・池江泰寿厩舎)が勝利。1着から8着までがすべてクビ差という接戦を制し、3つ目の重賞タイトルを手にしている。
15頭立て芝2000mのレース。まずまずのスタートを決めたボッケリーニだったが、主戦の浜中俊騎手が「位置取りにはこだわっていなかった」と振り返った通り、無理せず中団から。「前にいる馬たちが相手だと思っていた。勝負どころから差を詰めにいく感じで」と話す通り、3、4コーナーから進出を開始すると、最後の直線入り口では早くも先頭集団に並びかけ、勝ちパターンに持ち込んだ。
「底力でねじ伏せるような強いレースでした。抜け出すとソラを使う面があるようで、最後は詰め寄られましたが、ここは貫録勝ちといったところでしょうか。次はグランプリの宝塚記念(G1)になると思いますが、阪神コースとの相性が良いだけに、楽しみなレースになりそうです。
それにしても、(ボッケリーニを管理する)池江厩舎はこのレースに強いですね。実はボッケリーニは先週の目黒記念(G2)にも登録がありましたが、ハンデ59.5kgを嫌ってこちらへ。結果的に大成功だったと言えそうです」(競馬記者)
ボッケリーニを管理する池江調教師は、現在も種牡馬として活躍する三冠馬オルフェーヴルや菊花賞馬サトノダイヤモンドを手掛けた腕利きとして知られているが、こと「阪神・芝2000mの重賞」に強いことでも有名だ。
名門厩舎が貫録の同一重賞7勝目
特にこの鳴尾記念は、これで通算7勝目。通算成績は驚異の【7.0.1.9】で勝率は約41.1%。2015年から18年まで4連覇を果たすなど、抜群の相性を誇っている。同じく阪神・芝2000mで行われる大阪杯(G1)を1勝、チャレンジC(G3)も3勝しており、通算重賞91勝の内11勝がこのコースと、まさにスペシャリストといえる存在だ。
「普通、この手の話は1頭の馬が2勝、3勝しているケースがほとんどですが、池江厩舎の鳴尾記念勝ち馬は7頭とも別の馬。
現調教師の福永祐一騎手(トゥザグローリー)に始まり、岩田康誠騎手(ラブリーデイ)、川田将雅騎手(サトノノブレス)、武豊騎手(ステイインシアトル)、M.デムーロ騎手(ストロングタイタン)、D.レーン騎手(ヴェルトライゼンデ)、そして今年の浜中騎手と、すべて異なる騎手で勝っていることも珍しいですね。こういった記録はなかなかないので、来年がまた楽しみになりました」(別の記者)
「いい手応えだったし、強かったです。さらに大きいレースにトライしていける馬だと思うので、そういうレースに向かって応援していただければと思います」
レース後、厩舎7勝目の立役者となった浜中騎手も期待している通り、順調にいけば次走は宝塚記念が濃厚だ。待っているのは、昨年の有馬記念(G1)で完敗した世界最強馬イクイノックス。果たして、どこまで差を詰めることができるか。
舞台となる阪神は、厩舎とボッケリーニの大きな味方になるはずだ。
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