武豊のダービー「1枠1番」は逆に邪魔!? ダービー馬キズナ以来の最内枠ゲットで史上最多6勝目に「天啓」も、思い出したい23年前の神騎乗

 上記は武豊騎手の1枠での日本ダービーの成績だが、[2.1.1.2]は「与えられたチャンスを確実にモノにしている」といえるだろう。特に3番人気以内に支持された際の安定感は抜群だ。

 だが、その反面、伏兵扱いだった2頭では馬券圏内を外しており、今年伏兵の1頭に見られているダンビュライトにとっては気になるデータだ。

 そして、もう1つ気になる重要な要素がある。武豊騎手の騎乗ぶりだ。

 2勝したキズナとアドマイヤベガのダービーで、武豊騎手は最後の直線で大外から追い込み、全馬を抜き去るという豪快な勝ち方を決めている。見た目のインパクトも抜群の素晴らしい騎乗で、馬の能力はもちろん、騎手の肝が据わってなければ到底真似できる競馬ではないだろう。まさに、武豊騎手らしい勝ち方といえる。

 しかし、逆に述べれば「1枠」の優位性をまったく活かせていない騎乗ともいえる。最後に大外に出すのなら、むしろ外枠の方がもっと楽に勝っていたかもしれない、むしろ邪魔だったのではないかともいえるのだ。

 無論、脚質的な問題はある。だが、実は2着だったエアシャカールも、3着だったナリタタイシンも最後の直線では外目に持ち出されており、せっかく引いた「1枠」の優位性がほぼ活かされているようには見えない競馬ぶりなのだ……。

 そんな武豊騎手に思い出していただきたいのが、5番人気で4着に敗れたフジノマッケンオーの競馬だ。

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