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武豊「アンダーエージウェイト」達成に自信、柴田善臣や横山典弘にもチャンス十分…海外で称賛される快挙は「5爺」だからこそ狙える?

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ライトクオンタム 撮影:Ruriko.I

 自身の公式HPで毎週のように競馬ファンを楽しませてくれる情報を発信している競馬界のレジェンドこと武豊騎手。2日掲載されたダイアリーでは、先週末のクイーンS(G3)で騎乗した3歳牝馬ライトクオンタム(牝3、栗東・武幸四郎厩舎)のレースぶりについて振り返った。

 春クラシックでは思うような結果が出なかったものの、牡馬相手にシンザン記念(G3)を勝利した実力馬だけあって、古馬に対して軽量で出られるクイーンSで穴馬の1頭として注目を集めたが、結果は9着と振るわなかった。

 レースで騎乗した武豊騎手によると「内枠からすんなりハナに行けたものの、直線に向いたところではすでに手応えが怪しくなってしまった」とのこと。ディープインパクトのラストクロップから登場した重賞勝ち馬でもあり、レジェンドも「大成させてあげたい馬」「長い目で見ていただけたら」と慮った。

 詳細については武豊騎手の公式HPで確認いただきたいのだが、先週の振り返りとともに武豊騎手が余談として語った内容は非常に興味深かった。

 クイーンSに出走したライトクオンタムの斤量52キロは、現在54歳の武豊騎手の年齢よりも小さい数字だった訳だが、海外では騎手が自分の年齢以下の負担重量で重賞を勝つことを「アンダーエージウェイト」と言うらしい。

海外で称賛される快挙は「5爺」だからこそ狙える?

 ニュアンスとしては少し冷やかしも含まれているものの、称賛の対象とされるようである。一般的に20歳前後でデビューする騎手からすれば、50キロ台後半の斤量で行われるレースが大半のため、30年半ばくらいのキャリアがないと現実的に難しい。

 そういう意味では武豊騎手が命名した「5G=5爺」のメンバーに名を連ねる柴田善臣(57歳)、小牧太、熊沢重文、横山典弘(55歳)らベテラン騎手には「アンダーエージウェイト」達成のチャンスがあるといえる。

 年齢を重ねるほど体重が落ちにくくなるといわれるが、そこはプロフェッショナルな騎手たち。武豊騎手曰く「ボク自身は52キロは苦労なく乗れます」「柴田善臣先輩が55キロで重賞に乗っていました」「ノリさん(横山典弘騎手)を含めてチャンスはある」「ゴルフのエージシュート(18ホールを年齢以下のスコアでラウンドすること)よりはだいぶ楽な感じ」と快挙の達成に意欲を見せた。

 ジャックドールを好騎乗で初G1勝利へ導いた大阪杯(G1)を制した名手は、JRA・G1最年長勝利記録を更新したように、まだまだ元気一杯。今週末のエルムS(G3)でコンビを組むセキフウもライトクオンタムと同じく弟の武幸四郎師の管理馬だ。

 1997年バトルラインの優勝を最後に勝利から遠ざかっているが、もし勝てば26年ぶりの勝利となる。斤量は57キロで「アンダーエージウェイト」とはならないが、天才の華麗な手綱捌きに期待したい。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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