
武豊「それだけは譲れない」VS「有頂天」豪州“女王”が一騎打ち! ゲート破壊でまさかの2戦連続大外発走も関係なし! 最後は鮮やか過ぎるレジェンドの神騎乗!
26日、札幌競馬場で行われた2023ワールドオールスタージョッキーズ第1戦は、1番人気のドーバーホーク(牡3歳、美浦・清水英克厩舎)が勝利。豪州で女性騎手ながら2シーズン連続でG1制覇を成し遂げた“女王”R.キング騎手がさっそくその手腕を見せつけた。
14頭立ての芝1200mのレース。大外枠という難しいスタートだったが、無難にゲートを決めると無理せず後方から。ミキノバスドラムのA.バデル騎手が前半600mを32.5秒で大逃げに持ち込む展開の中、じょじょにポジションを上げると最後の直線入り口では先頭集団を射程圏に。最後は先に抜け出したU.リスポリ騎手のダリアをしっかりと捉えた。
「このレースまでに2鞍乗って13着、8着と目立ったところはなかったんですが、しっかりと糧にしている辺りはさすが一流ジョッキー。レース中は女性ということを感じさせないほどパワフルですし、勝った(WASJ)第1戦もハイペースだったのでゴール前は全馬がバテバテの状況でしたが、最後は剛腕で持ってきた感じです。
前日のウェルカムセレモニーでは『日本の競馬はまだ勉強中』と控えめなコメントもあって、もう1人の女性騎手M.ヴェロンの陰に隠れる感もありましたが、本番の主役は譲りませんでしたね」(競馬記者)
レース後の勝利騎手インタビューで「勝つことができて有頂天になっています」と興奮を隠せないほどド派手に開幕した“キング劇場”の次の舞台は、その約35分後に行われた2023ワールドオールスタージョッキーズ第2戦だ。
スタート直前、あろうことかキング騎手が騎乗したポッドボレットがゲートを破って“フライング”してしまうアクシデント……。幸い、馬体検査で異常なしと不参戦は回避できたもののゲートを破壊してしまったとして外枠発走と、奇しくも2戦連続の大外発走となった。
ただレースでは打って変わって、4角先頭に立つ積極的な競馬。キング騎手から力強いムチが飛ぶと、ポッドボレットもアクシデントを感じさせない激走を見せた。
最後は鮮やか過ぎるレジェンドの神騎乗!

しかし、そんな豪州の女王に待ったをかけたのが昨年のWASJ王者であり、日本が誇るレジェンド武豊騎手だ。最後の直線でキング騎手のポッドボレットと、横山武史騎手のエーデルブルーメ、川田将雅騎手のエスコバルが接戦を繰り広げる中、それらをあざ笑うかのようにマイネルクリソーラが鮮やかに差し切った。
「まさに武豊騎手らしい、鮮やかな差し切りでした。マイネルクリソーラはチャンスのあるA評価の馬ながら5番人気と(武豊騎手が)貧乏くじを引かされたと思っていたのですが、これを勝たせてしまう辺りは、さすがお祭り男の武豊騎手ですね。
前日のセレモニーでは『ワールド“オールド”スターと言われて茶化されるんですよ』と会場を笑わせていた武豊騎手ですが、レース後には『それ(WASJ連覇)だけは譲れないですね』とやる気十分。2日目も魅せてくれそうです」(同)
話題性十分に初日を終えた今年のWASJだが、まず大きく抜け出したのが1着→2着のキング騎手。それもB評価、C評価での合計50ポイント獲得は、優勝へ大きく前進したといって良いだろう。
明日の第3戦でA評価に騎乗するキング騎手だが、奇しくも騎乗馬のフォーワンセルフは前走、前々走で武豊騎手が騎乗していた馬。キング騎手にとっては、馬の特徴などを聞きたいところだろうが、連覇が懸かる武豊騎手は最大のライバルへ“塩”を送るのか……。
スタージョッキーたちによるレース外のコンタクトにも注目だ。
PICK UP
Ranking
5:30更新「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 巷に出回る川田将雅「長距離苦手説」をデータで検証、阪神大賞典(G2)で気になる「13年未勝利」の課題…リーディングジョッキーの意外な過去
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
- JRA二ノ宮敬宇調教師引退は「体調」の問題か……残した海外伝説と「最後の末脚」
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
関連記事
開業4年目「新進気鋭」トレーナーがまたも受難…非業の死を遂げた大器に代わる「看板候補」が屈腱炎発症
キーンランドC(G3)素直にナムラクレアでOK! やっぱり夏は牝馬…強敵ぞろいだけど経験値が違います!【UMAJOモモのオイシイ競馬】
C.ルメールVS武豊が「因縁」の有馬記念(G1)で激突!? ディープインパクト、キタサンブラックで苦杯をなめたレジェンドの三度目の正直
ジャパンC(G1)制覇の新種牡馬、未だ「0勝」の大苦戦…ハーツクライ後継「絶好調」スワーヴリチャードと分かれた明暗
武豊「あとはクジ運だけ…」もガックリ!? 優勝争いは川田将雅、C.ルメール、J.モレイラら4強か【2023WASJ考察】