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【京成杯オータムH(G3)展望】インダストリアVSソウルラッシュ「中山コース巧者」が初顔合わせ!3頭がサマーマイルシリーズ逆転V狙う

【京成杯オータムH(G3)展望】インダストリアVSソウルラッシュ「中山コース巧者」が初顔合わせ!3頭がサマーマイルシリーズ逆転V狙うの画像1
インダストリア 撮影:Ruriko.I

 今年の中央競馬は9月2週目から秋競馬へ突入。4週間にわたって東は中山競馬場、西は阪神競馬場での2場開催が続く。その開幕週の日曜日(10日)に中山競馬場で行われるのは京成杯オータムH(G3)である。

 主役候補は中山マイルコースで3戦3勝のパーフェクトを誇るインダストリア(牡4歳、美浦・宮田敬介厩舎)だ。

 昨年の春は弥生賞ディープインパクト記念(G2)とNHKマイルC(G1)でともに2番人気に支持されたが、そろって5着に敗れた。

 その後、ダートのユニコーンS(G3)で13着に敗れたが、休養を挟んで年末のカウントダウンS(3勝クラス)を勝利。今年初戦の東京新聞杯(G3)は7着に終わったが、続くダービー卿チャレンジT(G3)で重賞初制覇を飾って、安田記念(G1)へ弾みをつけている。

 ところが春の大一番は、賞金不足でまさかの除外。1週スライドして9ハロン戦のエプソムC(G3)へと矛先を向けたが、2番人気に推されるも7着に沈んだ。初めて背負う58kgの斤量に加えて、初の稍重馬場も影響したか。鞍上を務めたC.ルメール騎手も「この馬場状態もあって、最後は伸び切れませんでした」とコメントを残している。

 京成杯AHの過去10年で4歳馬は「2-0-2-22」と冴えないが、得意コースで重賞2勝目を挙げることができるか。

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ソウルラッシュ 撮影:Ruriko.I

 ソウルラッシュ(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)は、昨春に4連勝でマイラーズC(G2)を制覇。その後は勝利こそないが、富士S(G2)で2着、連覇を狙った今年のマイラーズCで3着と上位に顔を出している。

 昨秋のマイルCS(G1)で4着に入ったように、G1でも通用する能力を持つが、安田記念は2年連続で掲示板外。直線で前が詰まり、消化不良の13着だった昨年に続き、リベンジを誓った今年は直線でインを突いてジリジリと伸びてはいたが、前残りの展開も合わず、勝ったソングラインから0秒8差の9着に敗れた。手綱を取った松山弘平騎手は「スタートからあまり進まず」と話したように、やや前進気勢を欠くシーンもあった。

 インダストリアと同様にマイルCSへ向けて、2戦2勝と相性のいい中山で久々の勝利を飾りたいところ。5歳馬は過去10年で「6-5-3-39」の好成績を残しており、年齢データもソウルラッシュを後押しする。

 マイル重賞勝ちがある2頭を追いかけるのは、今年のサマーマイルシリーズ優勝を狙う3頭だ。

 米子S(L)、中京記念(G3)、関屋記念(G3)、そして京成杯AHで構成される同シリーズ。現在12ポイントを挙げ単独首位に立つのはセルバーグだが、最終戦には出走しない。

 そうなると、そのセルバーグを1ポイント差で追うメイショウシンタケ(牡5歳、栗東・千田輝彦厩舎)に逆転のチャンスがある。出走すればシリーズ皆勤となる同馬は、米子S優勝、中京記念8着、関屋記念5着で計11ポイントを獲得。5着なら2ポイントを加えトップに躍り出るが、6着以下でもセルバーグに並ぶことになる。

 米子S2着と関屋記念3着で計8ポイントのラインベック(セ6歳、栗東・友道康夫厩舎)。勝てば文句なし、2着でもメイショウシンタケの結果次第で優勝の可能性がある。

 三冠牝馬アパパネの息子が6歳秋にして初の重賞制覇を遂げることができるか。

 ウイングレイテスト(牡6歳、美浦・畠山吉宏厩舎)は、米子Sと中京記念でともに4着し、計5ポイントを獲得。6位からの逆転劇を飾るには自身が1着に入り、メイショウシンタケの凡走を祈るしかない。

 開幕週の馬場を味方に持ち味の先行力を生かす展開になれば一発があってもおかしくないだろう。

 自己条件を連勝し、オープン入りを果たしたアスクコンナモンダ(牡4歳、栗東・中内田充正厩舎)も怖い存在だ。前走の白川郷S(3勝クラス)は、スタートでやや後手を踏んだが、道中で早めに進出。直線では行き場をなくしかけたが、最後は先行した2頭の間を力強く割って突き抜けた。3歳春のアーリントンC(G3)以来となる重賞で見せ場を作れるか。

 昨年の当レースで2着したミッキーブリランテ(牡7歳、栗東・矢作芳人厩舎)も侮れない。21年1月のニューイヤーS(L)を最後に勝利から遠ざかっているが、展開や馬場がかみ合った時は思わぬ激走を見せる。津村明秀騎手との初コンビで2年連続高配当をもたらすか。

 この他には、グラニット(牡3歳、美浦・大和田成厩舎)とシャイニーロック(牡7歳、栗東・佐々木晶三厩舎)がレース展開のカギを握る。

 どちらもすんなり逃げたときはしぶとさを発揮するタイプで、グラニットは昨年秋のサウジアラビアロイヤルC(G3)でドルチェモアの2着、シャイニーロックは今年春のマイラーズCでシュネルマイスターから0秒1差の4着に粘っている。もしお互いにハナにこだわる姿勢を見せるようなら、思わぬ乱ペースになる可能性もあるだろう。

 ここを勝って秋のマイル路線の主役候補に名乗りを上げるのは果たしてどの馬になるのか。発走は10日、15時45分を予定している。

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