【富士S(G2)展望】3歳マイル王シャンパンカラーが始動! 1年半ぶりステラヴェローチェはいきなりマイル戦線に殴り込み!?

21日、東京競馬場では富士S(G2)が行われる。昨年は3歳馬セリフォスが約1年ぶりの勝利を飾ると、次走マイルCS(G1)も制覇。2年前にも同じく3歳馬のソングラインが勝利を収め、その後にマイルG1を3勝している。今年も3歳馬の中から将来のマイル界を牽引する存在が現れるかに注目したい。
今年は、すでにG1ウイナーの称号を得ているシャンパンカラー(牡3歳、美浦・田中剛厩舎)が主役を務める。
今年5月のNHKマイルC(G1)はスタートで出遅れてしまい、キャリア5戦目で初めて後方からの競馬となったが、降雨の影響で当日は外差し馬場に変貌を遂げていた。これも味方に直線で外目を通って鋭伸。最後はウンブライルの追撃をアタマ差で凌ぎ、9番人気で見事に戴冠している。
その後は果敢に安田記念(G1)で強豪古馬に挑んだが、中団から伸びを欠いて14着に大敗。デビューから続いていた府中での連勝は3で止まった。今回はメンバーで唯一のマイルG1馬として、休み明けでも勝利が期待される。引き続き内田博幸騎手を背に秋初戦を勝利で飾れるか。

ダノンタッチダウン(牡3歳、栗東・安田隆行厩舎)は、NHKマイルCでシャンパンカラーの4着に好走。後方待機勢が上位3着までを独占した中、本馬は4角7番手から直線でいったん先頭に立つなど見せ場を作った。
2歳上の半兄には2歳G1馬のダノンザキッドがいる。兄も3歳の秋に当レースに出走し、2番人気で4着に敗れたが、次走のマイルCSでグランアレグリアとシュネルマイスターと差のない3着に好走。兄を超えるためにも、ここで結果を残したい。
この兄弟の主戦を務めていたのは川田将雅騎手だ。ダノンタッチダウンでもデビュー2戦目から前走まで手綱を取っていたが、今回は横山典弘騎手と初コンビを結成する。持ち前の思い切った騎乗で新馬戦以来となる勝利をもたらすことができるか。
3歳馬の2頭に立ちはだかる筆頭候補が、ダノンタッチダウンと同じロードカナロア産駒のレッドモンレーヴ(牡4歳、美浦・蛯名正義厩舎)だろう。
今年1月に節分S(3勝クラス)を勝ってオープン入りを果たすと、続くダービー卿チャレンジT(G3)で1番人気に支持されたが、出遅れが響いて7着に敗れた。巻き返しを期した5月の京王杯スプリングC(G2)は、横山和生騎手と初コンビを組むと、4角10番手から長くいい脚を使って差し切り勝ち。開業2年目の蛯名正厩舎に待望の重賞初制覇をプレゼントした。
続く安田記念は10番人気に甘んじたが、6着に善戦。レース後、蛯名正師は自身のXに「直線を向いた時に手応えに余裕がありそうだったので、もしや!と思いましたが」とポストするほど見応え十分。「かわされてからももう1度ファイトしていたので、今後この経験がいきると思います。秋以降期待です!」とも記しており、ここで春の悔しさを晴らして、秋の大一番に駒を進めたい。

昨年の秋華賞(G1)で2着に入ったナミュール(牝4歳、栗東・高野友和厩舎)は、今年に入ってからマイル路線に専念。東京新聞杯(G3)はウインカーネリアンと僅差の2着と力を示したが、続くヴィクトリアマイル(G1)は大きな不利を受けて7着。さらに安田記念は出遅れに加えて直線でまたも不利を受けて16着とリズムをつかめないまま春を終えた。J.モレイラ騎手との初コンビでこの流れを変えたいところ。

ナミュールと同じ4歳牝馬のエターナルタイム(牝4歳、美浦・中川公成厩舎)は、これが重賞初出走。前走の多摩川S(3勝クラス)を快勝後に一息入れ、これが4か月ぶりの実戦となるが、鞍上にC.ルメール騎手を配して勝負気配が漂う。
イルーシヴパンサー(牡5歳、美浦・久保田貴士厩舎)は、昨年の東京新聞杯と中京で開催された今年の京都金杯(G3)を含めた全6勝を左回りコースで挙げているサウスポーだ。ベストの舞台で重賞3勝目を狙う。
マテンロウオリオン(牡4歳、栗東・昆貢厩舎)は、昨年のNHKマイルCで2着に入った実績馬。近走は苦戦続きだが、着順ほど大きく負けているわけではなく、ここで巻き返しても不思議ではない。
ジャスティンスカイ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)は、今年2月の洛陽S(L)の勝ちっぷりが秀逸だった。その後のマイラーズC(G2)と米子S(L)は凡走しているが、重賞を勝つ能力を秘めている。
ここまで名前が挙がったほとんどの馬は生粋のマイラーと呼いんでもいい存在だが、展開次第では、“中距離馬”の3頭にもチャンスは生まれそう。
2021~22年にチャレンジC(G3)を連覇したソーヴァリアント(牡5歳、美浦・大竹正博厩舎)は、これが初のマイル戦。前走の札幌記念(G2)でも3着と力を見せており、新境地を開拓できるかに注目が集まる。
ステラヴェローチェ(牡5歳、栗東・須貝尚介厩舎)は、2年前の牡馬クラシック三冠でいずれも掲示板を確保。1年半ぶりの実戦となるが、2歳時にサウジアラビアロイヤルC(G3)を制しており、状態次第で激走の可能性もある。
また、2年前の2歳王者キラーアビリティ(牡4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)も初マイルで変わり身を見せたい。
この他にも重賞ウイナーのタイムトゥヘヴン(牡5歳、美浦・戸田博文厩舎)とユニコーンライオン(牡7歳、栗東・矢作芳人厩舎)が出走を予定。どの馬が勝ってもおかしくない大混戦の様相を呈している今年の富士S、21日15時45分に発走を予定している。
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