
「生き残り懸けた」種牡馬2頭が包囲網を形成? 武豊不在のガイアメンテやJ.モレイラのシュトラウスも登場…今年の東京スポーツ杯2歳S(G2)が面白い
18日に東京競馬場で行われる第28回東京スポーツ杯2歳S(G2)。G3時代を含めた過去10年で、このレースの勝者から後のG1馬が7頭も誕生。2017年のワグネリアンは日本ダービー(G1)を制し、19年のコントレイルは無敗の三冠馬に輝いた。
今を時めく世界最強馬イクイノックスも2年前に同レースを快勝した馬である。こういった実績も踏まえて21年からG2へと昇格したのも当然の成り行きだろう。
素質馬が集まるクラシックの登竜門として注目度の高いレースだけに、今年も素質豊かな2歳馬が多数エントリー。来年のクラシックを勝つ馬が含まれている可能性も高いのではないか。
どの馬が勝っても不思議ではない一戦となるが、16日現在で『netkeiba.com』が公開している単勝予想オッズによると、1番人気の想定はシュトラウス(牡2、美浦・武井亮厩舎)が濃厚だ。
ゴンバデカーブースに敗れた前走のサウジアラビアロイヤルC(G3)は、逃げて大楽勝したデビュー戦とは異なる控える競馬で3着。今回はC.ルメール騎手からJ.モレイラ騎手へと乗り替わっての出走となる。一線級が揃った前走で能力の高さを証明しただけに、すんなり先手が取れれば、圧勝してもおかしくない逸材である。
前走で手綱を取ったルメール騎手は、引き続きフォルラニーニ(牡2、美浦・手塚貴久厩舎)とのコンビで勝利を狙う。9月中山のデビュー戦(芝2000m)を2番手から楽に抜け出す横綱相撲で押し切った。前半1000m通過が62秒6とペースは緩かったが、ラスト3ハロンの上がりは最速の34秒6。レースのラップも12.0―11.6―11.1と加速している中での圧勝劇は価値がある。
一角崩しの期待が持てそうなのは、横山武史騎手が騎乗予定のファーヴェント(牡2、栗東・藤原英昭厩舎)と戸崎圭太騎手が騎乗予定のシャンパンマーク(牡2、美浦・蛯名正義厩舎)の2頭。両馬の共通点は、その鋭い決め手の破壊力だ。出走メンバーで33秒台の上がりを使った馬は他におらず、それも33秒台の前半なのだから強力だ。
前走の敗戦で評価の下がったガイアメンテ(牡2、栗東・須貝尚介厩舎)の巻き返しにも注意が必要だ。レース後のコメントで武豊騎手が「凄くイレ込んでいた」「心配していたことがすべて出てしまった」「今日はレース前に終わっていた」と振り返ったように本来の能力を発揮できないままの凡走。レジェンドが想定外の負傷によって不在のため、今回はT.マーカンド騎手が手綱を取る。
「生き残り懸けた」種牡馬2頭が包囲網を形成?
また、種牡馬の生存競争という視点でも非常に興味深いレースともいえる。実は東京スポーツ杯2歳Sには、キズナ産駒の3頭(シャンパンマーク、シュバルツクーゲル、ショウナンラプンタ)、エピファネイア産駒の2頭(フォルラニーニ、ミカエルパシャ)が、それぞれ出走を予定している。
種牡馬として安定した活躍をしている両馬だが、新たなライバル種牡馬の産駒も徐々に結果を残し始めた。産駒の頭数は多いものの、近年のクラシックはドゥラメンテやキタサンブラックの産駒に押されているだけに、そろそろ大物と呼ばれる馬の登場が求められるタイミングかもしれない。
PICK UP
Ranking
5:30更新「面白いこと教えてやるよ」横山典弘、打倒ソールオリエンスに手応えアリアリ!? 馬券に絡んだのはすべて内枠。「父兄参観」と揶揄された2年前とは一変
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
田辺裕信「2歳新馬」お断り!? 未だ騎乗ゼロに隠された真意
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 武豊命名「5爺」に激震走るナンバー3の卒業…有馬記念でメジロマックイーンを撃破、迫られる「欠員補充」の最有力候補とは
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- C.スミヨン騎手「サンデーが拒否」原因はC.ルメール騎手? ドバイターフ(G1)リアルスティール「鞍上ドタバタ劇」の裏事情
- JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
関連記事
’06 東京スポーツ杯2歳Sを制したドリームジャーニーのライバルは、若馬たちの成長を支えるリードホースに!|フサイチホウオー
T.マーカンド「不発」昨年大ブレイクも初週は勝ち星なし…待望の初重賞勝利は武豊期待のクラシック候補と共に?
イクイノックス、コントレイル輩出の「超出世レース」に今年も素質馬がズラリ…名門クラブ「エース級」4頭による東西対決が勃発!?
【東京スポーツ杯2歳S(G2)展望】イクイノックス、コントレイルも制した超出世レース!今年はキャロットF×サンデーRが計5頭出し!?
「幻のダート最強候補」が1年1か月ぶりの復帰! レモンポップ以上のインパクト残した衝撃再び…「勢力図塗り替える」可能性を持つ超大物の走りを見逃すな