宝塚記念(G1)の”前座”は任せろ! その視線はすでに「秋の盾」に……遅れてきた大器シルバーステートが「常識破り」の格上挑戦で連勝を目指す!
果たして、この馬はどこまで強いのか……。約1年半ぶりの復帰戦を圧勝したシルバーステート(牡4歳、栗東・藤原英昭)が24日の垂水S(1600万下)に出走する。
2歳の未勝利戦をレコード勝ちした後、続く紫菊賞(500万下)も単勝1.1倍の圧倒的な人気に応えて完勝。一昨年のクラシック戦線においてサトノダイヤモンドやマカヒキが台頭する以前、その中心にいたのは間違いなくシルバーステートだった。
ところが2勝目を上げたところで、悲劇は突然訪れた。競走馬にとって「不治の病」ともいえる屈腱炎だ。クラシック筆頭候補といわれた大器は、1年以上の長期休養を余儀なくされた。
復帰したのは、今年の5月だった。約1年半の休養を経て、オーストラリアT(1000万下)に出走。屈腱炎の長期休養明けということもあって様々な不安要素があったが、ファンは再びこの「遅れてきた大器」を1番人気に支持した。
レースは好スタートを決めたシルバーステートがハナを切るという意外な展開で始まった。9頭立ての小頭数ということもあって誰も前に行きたがらず、レースは1000mの通過が63.2秒という極端なスローペースとなった。
残り800mを切ったところでようやくペースが上がり始め、各馬がスパートに入る。しかし、先頭を走るシルバーステートは依然持ったままで、その手応えには歴然の差があった。