宝塚記念(G1)で高畑充希の「悲鳴」が響き渡る!? 「絶好8枠」の影の存在サトノクラウンがまさかの「キタサン食い」に虎視眈々
ところが、いざ大阪杯が開催される阪神競馬場へとなったレース前日。まさかの大渋滞に巻き込まれて、陣営が描いていた青写真は大きく狂った。調教後馬体重として3日前に計測された495kgは、レース当日には478kgとアクシデントの影響で17kgの減少。
レースでは3番人気に支持されていたが、これでは勝負になるはずもなく6着に惨敗した。
だが、それを「経験」として踏まえ、明確になった問題点に対し高い修正能力を発揮できるのが、堀厩舎が名門たる所以だ。陣営はこの敗戦を受け、再び阪神競馬場で行われる宝塚記念に対して、主に「2つ」の修正を施してきた。
1つはコンディションのピークの持って行き方だ。
前走の大阪杯での追い切り内容は、確かに過去最高の出来を思わせる極限の仕上がりだった。だが、あまりにも良すぎたため馬がやる気になって、追い切り当日が状態のピークになってしまったようだ。
そこで今回はやりすぎないことを重点に調整。1週前追い切り、最終追い切りと前走に比べれば明らかに目立った動きではなかった。だが、それこそが陣営の狙いだ。
「調教の量としてはフィジカル的にはあまり動かしたくないと考えました。ただしっかり気持ちを乗せておきたいので、今日はそのあたりが難しい追い切りでした」というのは、共同会見での堀調教師の言葉である。「フィジカルよりメンタル、これがこの馬が走るかどうかという大きな鍵」との言葉通り、今回はまさに肉体的な充実よりも精神的な充実を追求した調整内容となっている。