キタサンブラック敗退の条件とは? 過去10年でわずか2勝。ドゥラメンテ、ジェンティルドンナ、ブエナビスタ…宝塚記念1番人気の敗退に迫る
さすが宝塚記念とあって負けた馬も豪華絢爛。牝馬三冠馬や日本ダービー優勝馬が4頭も名を連ねている。とはいえやはり負けるには相応の理由がありそうだ。それではそのデータを見てみよう。
・牝馬の1番人気はマイナス
1番人気が負けた8回中4回は牝馬だが、2007年のウオッカは日本ダービー優勝直後の3歳牝馬という異例の挑戦であり、このケースが発生することは当分ないだろう。とはいえ牝馬の1番人気は危険というのは決して的を外していない。春からの疲れや荒れた阪神競馬場の馬場状態など、夏のG1レースは思った以上に牝馬にとって過酷な条件といえるかもしれない。牡馬の1番人気に限れば6戦2勝で勝率は33.3%と悪くない。
・春の海外遠征もマイナス
また3月にドバイへ海外遠征をしていた馬で1番人気になった馬は4回(2010・2011・2013・2016年)とも敗退しており、海外遠征の負担が夏の時期に影響するのかもしれない。逆に1番人気で勝利した2頭は春に海外遠征せず国内に専念していたように、宝塚記念までのローテーションにおいて海外遠征の有無は大きなポイント。その点も春は大阪杯と天皇賞(春)しか使っていないキタサンブラックにとってプラス要素である。
・直前の勢いは大事
2007年のウオッカを例外的に考えると7回中5回は前走で2着以下に敗退しており、前走で負けた馬が巻き返しを狙いつつ返り討ちにあっているケースが多いことがわかる。仮に前走が海外レースや休み明けの調整的な意味合いであったとしても、そこで負けるようではこの宝塚記念はかなり厳しい戦いになるということだろう。現在G1レース二連勝中のキタサンブラックにこの不安は皆無だ。