キタサンブラック最大のピンチ!? 競馬女王・桃井はるこが宝塚記念で推すのは”ミッキー”?
桃井:今回は和田竜二騎手が騎乗する予定のミッキーロケットです!!
――おお……さすがですね(笑)。理由をお聞かせください。
桃井:G1を勝利する競走馬はキングカメハメハ、ディープインパクト、ステイゴールドらの産駒が多いじゃないですか。中でも、宝塚記念はキングマンボの血が流れている馬が勝つことが多いんですよ。
――昨年の優勝馬・マリアライトも母父はキングマンボの血を引くエルコンドルパサーでしたね。
桃井:そうなんですよ! ミッキーロケットは昨年の神戸新聞杯(G2)、最後の直線でサトノダイヤモンドとのマッチレースをして、本当にどちらが勝つかわからないほど惜しい競馬をしていました。タイム差無しのクビ差で敗れましたが、この時はすごく強かったです。
そして勝利した今年の日経新春杯(G2)。この時ミッキーロケットは斤量55キロだったにもかかわらず、今回も出走する斤量が53キロだったシャケトラに勝っているんです。
――ですが、そのミッキーロケットは近走の京都記念(G2)と大阪杯(G1)で負けています。
桃井:……そうなんですよね(苦笑)。とくに大阪杯で3着内にも来ない馬は、宝塚記念では勝利することができていないんですよ。
ただ、キタサンブラックは、前走の天皇賞・春(G1)でレコード勝ちをしています。これの反動があるのではないかと。その点ミッキーロケットは大阪杯以来走っていませんし、体調面も問題がないはず。陣営はここに照準を合わせていたのではないでしょうか!!
――いち推しがミッキーロケットということですが、その対抗になるのがキタサンブラックということでしょうか?
桃井:それも悩みどころなんですよね。特に梅雨に入ったので天候、馬場状態がネックになるのではないかと思っています。ここ最近、キタサンブラックは良馬場ばかり走っているんです。昨年の有馬記念(G1)では年の瀬のやや荒れた馬場でサトノダイヤモンドに負けたという点も気になります。週末は天候不良との予報も出ているので、ここはステイゴールド産駒のレインボーラインを推したいですね。なので、ミッキーロケット、レインボーライン、キタサンブラックという順番ですかね。
また、ゴールドアクターに騎乗する横山典弘騎手の作戦にも注目しています。もしかすると一か八かで逃げを打つ可能性もあるのではないかと。有馬記念ではキタサンブラックの真後ろ徹底マークという絶好の位置に付けながらも敗れていますし、真正面から勝負を挑んだとしても勝てないと思っているはずですから。
――武豊騎手が人気を集めたとき、横山典騎手はなにかしらのアクションを起こすというイメージが強いですからね。では、名前の挙がらなかった人気馬に対するイメージをお聞かせください。
桃井:まずシュヴァルグラン。同馬にとって、宝塚記念は距離が短すぎる気がするんですよ。シュヴァルグランは、阪神大賞典(G2)、天皇賞・春などの距離が長いレースでの活躍が目立っています。またアルゼンチン共和国杯(G2)、ジャパンカップ(G1)でも上位に入っていますが、これは東京競馬場で、競馬場適性なのかと。阪神競馬場では思うような力を出しきれないのではないでしょうか。
あとC.ルメール騎手、M.デムーロ騎手の騎乗が予定されているシャケトラとサトノクラウンですよね。宝塚記念は、昨年はドゥラメンテでデムーロ騎手が2着に入りましたが、それ以外では過去10年で外国人騎手が上位に来ていないんですよ。これは日本ダービー(G1)に合わせて、短期免許を取得した外国人騎手たちが帰路についたためともいえますが、それにしても少ないです。なので、今回は軽視です。