モレイラやデム&ルメにも「負ける気がしない」!? 夏競馬の一大イベントWASJに地方代表として参戦する南関のホープ・中野省吾って何者?
北海道開催の目玉と言えば、G1級の強豪が集まる札幌記念ともうひとつ、各国の騎手が一同に介するワールドオールスタージョッキーズ(以下、WASJ)がある。日本のトップジョッキーと世界のトップジョッキーが腕を競って熾烈なバトルを繰り広げる夏の風物詩だ。
昨年は日本でもおなじみの雷神・モレイラ騎手やオーストラリア出身のC・ウィリアムズ騎手が参戦。優勝はJRAのデムーロ騎手がアッサリ持っていった。今年も当然ながら外国人騎手の腕前に注目……と思いきや、それ以上に気になる存在が出現したようだ。
それは外国人騎手でもなければ、JRAの騎手でもない。なんと地方競馬の代表である。例年、地方からは予選のスーパージョッキーズトライアル(以下SJT)を勝ち抜いた1名の騎手が参加することになっているのだが、今年は6月22日にすでに終了。計4戦で合計ポイントの最も高かった船橋所属の中野省吾騎手(25)が参戦を決めている。
この中野省吾騎手のどこがすごいのか。まず、予選の内容がずば抜けている。SJTが計4戦で行われるようになった2006年以降の歴代最高ポイントは2009年の的場文男騎手、2008年の菅原勲騎手が記録した56ポイントだったが、それを大幅に更新する75ポイントを叩き出した。
4戦の着順は1着→2着→1着→1着とほとんどパーフェクトな成績。この記録を破るには4戦全勝する必要があるため、おそらく当分更新されることはあるまい。さらに付け足すと、それぞれのレースにおける騎乗馬の人気は5→7→5→4。決して馬に恵まれての勝利ではないのだ。