武豊騎手、キタサンブラックに続きアウォーディーも完敗。「春後半」はイマイチも、全体を通せば……?
28日の帝王賞(G1)、1番人気アウォーディー(牡7 栗東・松永厩舎)は、直線で脚を伸ばすも勝ち馬ケイティブレイブに見事に差し切られ、逃げるクリソライトも捉えられず3着。武豊騎手の同レース連覇の夢もはかなく消えた。
先週の宝塚記念(G1)では大本命キタサンブラックでまさかの11頭立て9着に惨敗。3日後の帝王賞ではなんとか馬券圏内を確保したものの、人気通りとはいかなかった。ここ最近、武騎手はG1レースでなかなか結果を出せないでいる。
「アウォーディーに限らず、アポロケンタッキーやゴールドドリームも惨敗。よくいわれることですが『ドバイ遠征帰り』はやはり疲れが残りやすいという点はあるのでしょう。アウォーディーは調教での動きがいつにも増して悪かったですし、武騎手もレース後のインタビューで『(ゲートで)鳴いていた』『去年の暮れから気の悪さが出て、レースに集中していなかった』ともコメントしています。弟のラニもまた気性の悪さのある馬ですが、アウォーディーにも同じ血が流れていますからね。性質がマイナスに働いているのでしょう。
ただ、オークスのリスグラシュー(3人気5着)、日本ダービーのダンビュライト(7人気6着)、安田記念のエアスピネル(2人気5着)、そして宝塚記念に帝王賞と、一部を除いて上位人気馬で期待を裏切ってしまっている部分はあります。少々流れが悪いという点はあるでしょうね」(競馬記者)
今年の序盤は3着内率が5割を超えるなどロケットスタートを切った武騎手。年明けに京都金杯やシルクロードSを勝利すると、その後はキタサンブラックで大阪杯を勝利し、皐月賞では人気薄のダンビュライトを3着に持ってくるなど技を披露。そしてキタサンブラックで今度は天皇賞をレコード勝利と存在感を見せつけていたのだが、5月に入ってから徐々にトーンが下がっている感がある。