「武豊と凱旋門賞へ」の合言葉で今年も2億6000万円落札! 昨年の期待馬もついに勝利
“素質馬”の才能がついに開花した。
「武豊さんと凱旋門賞に行くのが夢。そのために買いました」
株式会社キーファーズの松島正昭氏から壮大な夢を託されたジェニアル(牡・3歳/松永幹夫厩舎)が、8日に中京競馬場で行われた3歳未勝利(芝・1400m)を快勝した。
馬主から大きすぎる夢を託されていたジェニアル。これまでは武豊騎手をその背に乗せて3度出走するも、5着、9着、7着と惨敗。期待されていた活躍とは程遠い結果しか出ていなかった。
だが、ついにその秘められた能力が短距離で花開いたようだ。レースで4番人気に推されたジェニアルは、スタート直後から後方に待機して脚をためる。4コーナーから進出し、直線に入ると好位置をキープ。そして、直線の残り200m。ムチを入れられたジェニアルは上がり最速33.5秒の末脚を見せ、グングンと前を行くメイショウモウコとの差を詰める。ゴール板前は混戦だったが、ジェニアルがアタマ差で激戦を制した。
レース後、武豊騎手は「きょうは落ち着きがあった」と振り返り、そして「距離を詰めたことで、いい面がでたね」とジェニアルの短距離適性を認めたかのようなコメントを出したという。
「これまで中長距離路線ばかりで使われていたジェニアルですが、ついに自身の力をフルに使える距離を見つけたようです。夏以降の短距離路線にまた面白い1頭が登場しましたね。今日の結果には、馬主の松島氏も胸をなでおろしているのではないでしょうか」(記者)