横山武史、鮫島克駿「低空飛行」の裏で若手騎手が大ブレイク?注目ルーキーは同期トップを独走中、期待の若手は大波乱演出の存在感

函館リーディングを狙う横山武史騎手 撮影:Ruriko.I

 8日から始まった今年の函館開催も2週間が経過した。今年はC.ルメール騎手の新潟参戦が話題となっているが、武豊騎手や横山武史騎手らは健在。実績的にもトップジョッキーが中心視されていたものの、いざフタを開けてみれば少々意外な結果となった。

横山武史騎手、鮫島克駿騎手が思わぬ低空飛行

 昨年の函館リーディングを争った横山武騎手と佐々木大輔騎手、そこに鮫島克駿騎手が加わる格好と思いきや、その彼らが思わぬ苦戦を強いられていた。

 横山武騎手は2日目に2勝を挙げたものの、その後は23連敗。1番人気の騎乗機会も計12回あったが未勝利に終わった。鮫島駿騎手にしても初日から26連敗して、4日目にようやく初勝利と2勝目を挙げた。そして佐々木騎手も37鞍に騎乗して1勝止まりという不振だった。

 では、彼らが勝てなかった替わりに誰が勝ったのかという話になる訳だが、予想を上回る大活躍で存在感を発揮したのが若手騎手の2人。それは6勝を挙げてトップに立った高杉吏麒騎手と5勝で2位の永野猛蔵騎手である。

「高杉騎手は今年デビューしたルーキーですが、同期トップの14勝を挙げています。関係者によると、勝っても浮かれることなく、先輩騎手の指導や忠告に耳を傾けていますし、惜敗したときにも、もの凄い悔しさを滲ませるなど負けん気や向上心はかなりのモノらしいですよ。

鞍ハマりがいいし、センスのいい乗り方をしていると評判です。減量を生かしながらも、馬の後ろで我慢して差す競馬もできているため、減量特典がなくなってからも活躍するのではないかといわれています」(競馬記者)

 永野騎手も今年が初めての北海道滞在となったが、ゲートセンスの良さを生かして、好位をキープする競馬が目につく。ポジション取りが勝敗に大きく左右するローカルの小回りで、クレバーな立ち回りが好結果に結びついているようだ。

「慣れてくると調子に乗って本業が疎かになる若手が多い中、飲み明かして調教に遅刻するなど、そういった悪い話は永野騎手からは聞かないです。ちなみにデビュー以来ずっと坊主頭ですが、これには訳があって、減量が取れるまで髪を伸ばさないと決めているからだそうです。

ただ、先週の固め打ちでついに減量が取れました。これから伸ばすのかどうかは分かりませんが、今の若手では珍しいほど真面目な人間なのでハメを外すことはないでしょう。北海道滞在は関西や関東の他厩舎との繋がりを作るためで、そういった意味では日曜のメインレースを栗東の武英智厩舎のマメコで勝ったのはいいアピールになったと思います」(同)

 その他には、川田将雅騎手が買っている角田大河騎手も初めての函館で奮戦中。ベテランの北村友一騎手や藤岡佑介騎手も上位を争っている。ドウデュースと参戦する宝塚記念(G1)が終われば、好調の武豊騎手も腰を据えて勝ち星を増やしてくるだろう。

 当然ながら、スタートダッシュに失敗した横山武騎手、鮫島駿騎手、佐々木騎手らもこのままでは終われない。若手の台頭とベテラン勢が鎬を削る今年の函館開催は、これからますます盛り上がりそうだ。

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