2年目若手騎手「まるで宝くじ」と話題!? ルーキーイヤー106戦0勝の通算3勝も181.5倍、217.7倍勝利で通算単勝回収率は251%
「単勝217.7倍」超人気薄ウェルキンが勝利!
29日、福島競馬場の2Rに行われた3歳未勝利(ダート1700m)は、単勝217.7倍の超人気薄ウェルキン(牝3歳、美浦・新開幸一厩舎)と石田拓郎騎手のコンビが優勝した。
ウェルキンはここまで3戦していたものの、すべて1着馬から1秒以上離される大敗。ここ2戦はスタートで出遅れるなど、全レースで最後方付近からの競馬を余儀なくされていた。
しかし、この日はゲートを決めると道中は前から2番手を進む積極策。直線に入ったところで先頭に立つと、最後まで後続を寄せ付けず完勝といっていい内容だった。
また、積極的なレース運びでウェルキンを勝利に導いた鞍上の石田騎手は、これがJRA通算3勝目。所属する新開厩舎の管理馬では嬉しい初勝利となった。
石田騎手は競馬学校39期生として昨年デビュー。同期には現在ブレイク中の田口貫太騎手や小林美駒騎手などがいる。目標とする騎手に菅原明良騎手の名前を挙げ、1年目は30勝以上を挙げて新人賞を獲りたいと語っていたものの、106戦してまさかの未勝利。2着と3着もそれぞれ1回のみという結果に終わっている。
今年に入ってもなかなか白星を挙げられなかったものの、4月6日の福島2Rにおいて通算136戦目にして待望の初白星。勝利インタビューで石田騎手は「まずはホっとしたという気持ちが大きいです」と安堵すると「これからどんどん勝ち星を重ねていけるよう頑張りますので、応援よろしくお願いします」と、巻き返しを誓うようなコメントを残していた。
すると、今月9日には単勝14番人気の穴馬カーリングホリデーとのコンビで2勝目を挙げる。そこからあまり間を置かずに今回、ウェルキンとのコンビで3勝目をマークとなった。
6月だけで2度の「単勝万馬券」
ちなみに、ここまでの3勝はすべて人気薄とのコンビによるもの。単勝オッズはそれぞれ55.7倍、181.5倍、217.7倍である。通算勝率こそ1.6%に留まっている石田騎手だが、通算単勝回収率は251%。石田騎手の単勝馬券をベタ買いするだけで資金が2.5倍になっている計算だ。
「ルーキーイヤーこそ勝ち星なしに終わった石田騎手ですが、競馬学校時代にはたゆまぬ努力が評価されて努力賞と皆勤賞を受賞するなど、もともと期待が高かった若手騎手の1人です。
また、父の実さんは宗像義忠厩舎の厩務員として重賞ウイナーのウインキートスなどを手掛けてきた腕利きでもあります。同期には多少後れを取ったものの、ここから徐々に巻き返してくれそうですよ。今月だけで2回も単勝万馬券で勝利したように、新たな穴ジョッキーとしても注目を浴びそうです」(競馬記者)
三連単の配当も327万円を超えたレース後には、SNSやネット掲示板でも「また石田騎手が大万馬券だ……」「通算3勝のうち2勝が単勝万馬券。恐ろしい」「一気にブレイクしそう」「まるで宝くじのよう」と、石田騎手を称賛するコメントが多数寄せられていた。
レース後の石田騎手は「理想の競馬で勝ててよかったです」と、思い描いた通りの騎乗に“してやったり”のコメントを残している。これからも目が離せないジョッキーの1人となりそうだ。