武豊と挑んだ皐月賞から1年超…“行方不明疑惑”囁かれた「ドゥラメンテ産駒」の帰厩にファン感涙?
夏の北海道シリーズは12日間にわたる函館開催が終わり、今週末から札幌開催が始まる。最後まで函館リーディング争いを演じた武豊騎手は、ドウデュースに騎乗した宝塚記念デーと、ヤマニンウルスに騎乗した日の2日間を除く10日間を函館で過ごした。
6月15日に「3-3-0-0」、同29日には「3-2-2-0」を記録するなど、着実に勝利を重ねた武騎手だったが、1勝差でリーディング獲得はならず。惜しくも横山武史騎手の後塵を拝した。
そんな武騎手が騎乗したこともある“あの素質馬”が久々に栗東に姿を現したという。
ソールオリエンスが大外一気を決めた昨年の皐月賞(G1)に出走していたタッチウッド(牡4歳、栗東・武幸四郎厩舎)のことだ。
行方不明疑惑も囁かれたタッチウッドが帰厩
2歳秋にR.ムーア騎手を背に逃げ切り勝ちを収めたドゥラメンテ産駒のタッチウッド。2戦目の共同通信杯(G3)は出遅れながら、途中からハナを奪うやや強引な競馬を見せて2着に好走。のちのダービー馬タスティエーラ(4着)にも先着していた。
キャリアわずか1戦で出世レースを好走したことで、続く皐月賞でも注目を浴びた。新コンビを組んだ武騎手がレース前、自身の公式サイトの『武豊日記』に「人気はそれほどでもないようですが、先週の追い切りの感触は良かったですし、力量的には不足はないと考えています」(23年4月12日付)と綴っていたほど。色気ありの様子だったものの、レースでは13着に惨敗していた。
「共同通信杯でファントムシーフの2着に好走し、皐月賞では6番人気ながら単勝オッズは9.6倍と穴人気していました。ただここでもスタートでやや後手を踏んでしまうと、武騎手の制御が効かず、暴走気味にハナを切ってしまいました。最後は脚が上がってしまい惨敗。レース後には放牧に出され、日本ダービー(G1)を回避すると、その後は音沙汰なく時間だけが過ぎ去っていきました」(競馬記者)
記者が話したように、タッチウッドは個人(吉田和美氏)所有馬のため、なかなかその動向が表に出ることはなく、ファンの間では「一体どこに行ったのか」と“行方不明疑惑”も取り沙汰されていた。しかし、皐月賞から1年3か月がたち、ようやく栗東に戻ってきたようだ。
「栗東坂路で14日と16日に、ハロン16~17秒のキャンター調整を1本ずつ行っています。昨年5月以来となる坂路入りには、待ちわびたファンから喜びの声も多数上がっていたようですよ」(同)
「タッチウッドが帰ってきたという情報を聞いて感涙」「え!タッチウッドきのう調教してるんだけど……泣けてきた」「遂に戻ってきたー。どんなレースでもどんな内容でもいいからもう一度走る姿を見たかったんだよ。出走が決まるまでは油断はできないけど本当に良かった(涙)」など、タッチウッドの帰還に感極まるファンも少なくなかったようだ。
そんなタッチウッドだが、現在の収得賞金は1200万円のため、おそらく復帰戦は3勝クラスからとなりそう。1年以上に及ぶ休養明けだけに、まずは大事に追い切りを重ねて、無事にゲートインまでこぎつけてほしいところだ。