「さらば小牧太」そしておかえり…地方競馬再デビューに祝福の声続々!12番人気で大穴開けた「700万馬券」やバラ一族悲願のG1奪取にも貢献

 19日、NAR(地方競馬全国協会)は令和6年度第1回調教師・騎手免許試験の合格者を発表。合格者の中には中央移籍から再度の地方デビューを目指す小牧太騎手(56歳、栗東・フリー)も含まれていた。

 2004年に兵庫から中央へ移籍した大ベテランは、20年ぶりに古巣へ復帰。所属は兵庫・中塚猛厩舎の予定。地方競馬に所属していた騎手がJRAへ移籍後、再び地方へ戻ったケースは史上初となる。

大ベテランの中央移籍は後輩の道しるべに

 先日の函館記念(G3)をホウオウビスケッツとのコンビで優勝した岩田康誠騎手も兵庫競馬の出身。偉大な先輩が中央入りの道を開いた前例は、岩田康騎手の中央移籍にも多大な影響を与えたはずだ。

 小牧太騎手の合格を知った関係者やファンからも、ネットの掲示板やSNSなどを通して祝福の声が続々。長男の小牧加矢太騎手も父の合格に「機会があれば応援に行きたいです」と喜びのコメントを残した。

 今月一杯でJRAの小牧太に別れを告げ、8月1日から兵庫に出戻る大ベテランだが、今週末の中京記念(G3、小倉・芝1800m)は、ワールドリバイバルとのコンビで参戦。引退前の騎手が穴をあけるジンクスもあるだけに、応援馬券を買ってみるのもありだろう。

 JRA重賞通算34勝を挙げている大ベテランだが、近年は騎乗機会に恵まれないことが多かった。

 2017年に36勝を挙げたものの、翌18年は8勝。そして19年8勝、20年10勝、21年6勝、22年2勝と減少し、昨年は60鞍に騎乗して未勝利まで低迷。こういった苦しい近況も心機一転しての兵庫復帰を決断させた一因かもしれない。

2つのG1勝利はファンに大きなインパクト

 中央のG1勝ちが2勝だったことは少々意外だが、その2勝のいずれもファンに大きなインパクトを残したのは間違いない。

 ひとつめは、初G1勝利を飾った2008年の桜花賞(G1)。このときは12番人気の超大穴レジネッタとのコンビで大波乱を演出した。後方待機から直線で鋭く末脚を伸ばし、先に抜け出したエフティマイアを半馬身退けて優勝。2着にエフティマイア、3着にソーマジックが入り、12ー15ー5番人気で決着した3連単の払戻しは、なんと700万2920円のお宝配当となった。

 ふたつめは、ローズキングダムと臨んだ09年の朝日杯フューチュリティS(G1)。デビュー戦でのちの皐月賞馬ヴィクトワールピサを破った素質馬は、2戦目の東京スポーツ杯2歳S(G3・当時)も制して無敗の3連勝で2歳チャンプの座についた。

 この勝利が何よりも喜ばれたのは、G1で惜敗を繰り返していたバラ一族(馬名にバラ関係の言葉が含まれる)から34回目の挑戦にして初のG1勝ち馬が誕生したことである。

 そして一族悲願のG1制覇の快挙を成し遂げたローズキングダムは、10年のジャパンC(G1)を武豊騎手とのコンビで勝利し、1頭で2つのG1タイトルを手に入れた。このレースで圧倒的1番人気に支持されたブエナビスタが、直線の斜行で降着になったことについては物議をかもしたが、それはまた別の話である。

 それから長らく表舞台で話題に上ることのなかったバラ一族だが、22年の秋華賞(G1)をスタニングローズが優勝したことで話題となった。

GJ 編集部

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