マイル王・モーリスが世界ランク3位タイに! 「アジアで走るレースなし」の声も、「世界最強」の称号を得る最大の壁が?
世界の競走馬の”格付け”であるロンジンワールドベストレースホースランキング(2016年1月1日~5月8日)で、日本の最強マイラー・モーリスが124というレーティングを獲得し、世界3位タイとした。1日に行われた香港チャンピオンズマイルを圧勝したことで一気に評価を上げた。1位はドバイワールドカップを完勝したカリフォルニアクロームの126。日本馬の2番手は、ドゥラメンテの121である。
国内最強マイラーが、ついに世界的に高い評価を受けた。目下7連勝中でG1競走も4連勝。国内のみならず香港のマイルG1も総ナメにし、もはやアジアで走るレースはないという状況である。
もちろん数字ですべてを図れるわけではなく「こんなの数字遊び」という声もある。しかし、日本のマイラーがこれだけの評価をされたのは異例であり、それだけモーリスの底知れぬ力に世界が注目しているということだろう。
7連勝という戦績もさることながら、その内容も秀逸。チャンピオンズマイルでは道中4番手から直線あっさりと抜け出しての勝利。海外遠征でのアウェー感をまったく感じさせず、能力の違いを完全に見せつけていた。
モーリスは次走に安田記念を予定しているが、今回の評価に「もう国内で走る意味はない」という声も多い。特に欧州マイル戦線での活躍を期待するコメントが多いのも実情だ。
さらに、モーリスが真の「世界最強」かはまだわからないという声も。昨年ドバイターフ、イスパーン賞、クイーンアンS、、サセックスS、クイーンエリザベス2世Sなど欧州のG1をマイル中心に5連勝したフランスのソロウもまた「世界最強マイラー」の称号を得ている。この2頭、今年のドバイターフで戦う可能性があったが、どちらも回避してしまった。
秋、モーリスはクイーンエリザベス2世Sなど欧州マイルG1に参戦するのか否か。身勝手なファンの意見とすれば、是非とも文字通りの「ビッグマッチ」が見てみたいところだが……。
(文=利坊)