札幌2歳S(G3)の超ハイレベル「3強」対決に注目 ジャングルポケットとテイエムオーシャンが激突し、翌年のJRA賞を独占した伝説の再現なるか
6日に新潟で行われたデビュー戦で、単勝1.9倍という圧倒的な人気に推されたロックディスタウンは、中団やや前でレースを進めると、最後の直線では驚異的な瞬発力を披露。外から他馬に被せられ前を塞がれる厳しい展開だったが、鞍上のC.ルメール騎手がまったく慌てていないのは、この馬の手応えが抜けていたからだろう。
結局、進路が開いたのは残り200m手前。だが、そこからゴーサインを受けたロックディスタウンはあっという間に先頭集団を捉え、最後は流したままゴールした。
超スローペースからの瞬発力勝負となったこのレース。レースの上がり自体が32.8秒という2歳戦離れした追い比べとなる中、本馬は最速となる32.5秒で突き抜けている。半姉にファンタジーS(G3)のタガノエリザベート、クイーンC(G3)のキャットコインがおり、牝馬が早くから結果を残す血筋。叔父には2004年の年度代表馬ゼンノロブロイがいる良血だ。
「今週の札幌2歳Sにはクリノクーニングとロックディスタウンのオルフェーヴル産駒2頭に加え、新馬戦でクリノクーニングが負かしたカレンシリエージョも出走することから、例年にないハイレベルな戦いが期待できそうです。
思い出されるのはジャングルポケット、タガノテイオー、テイエムオーシャンで決まった2000年の札幌2歳Sですね。当時のレコードで決着しましたが、あの時もジャングルポケットとタガノテイオーがデビュー戦で激突する数奇な出来事があっての戦いでした」(競馬記者)