武豊騎手10年ぶり小倉ターフ賞ゲットも「悔しい」!? わずか1勝差でリーディングを攫われた”天敵”に「なかなか容赦してくれない……」
それにしても武豊騎手にとって幸騎手は、何かと”因縁”のある相手になりつつあるようだ。
「例えば2015年のダート戦線で2強を形成したのが武豊騎手のコパノリッキーと、幸騎手のホッコータルマエですね。それもただ争うだけならよかったものの、2頭とも脚質が同じ逃げとあって、レースではお互いハナを譲らず超ハイペースになることもしばしば……。
幸騎手も爽やかな見た目とは裏腹に、武豊騎手に負けず劣らずの負けず嫌いですから、相手が競馬界の大先輩であっても、そう簡単には譲りません。結果的にどっちも譲らないままペースが上がって、両方玉砕ということも珍しくないですね。
6月の函館スプリントS(G3)でも、2番人気で武豊騎手のシュウジと、1番人気で幸騎手のセイウンコウセイが前半からやりあって2頭とも惨敗しています。レースもレコードで決着する波乱の結果でしたね……」(同)
お互いにヒートアップすると、簡単には止まらない性格なのだろうか。そういえば、最終日の小倉2歳Sでも幸騎手のジュンドリームは、ずっと武豊騎手のアサクサゲンキをマークしていた。やはり”ライバル”を強く意識していたのだろうか。プライベートでは一緒にゴルフをするほどの仲なのだそうだが、”仕事”となれば話は別なのだろう。
「嬉しいですけど、ちょっと場違い感で恐縮しています。2位のユタカさんと(勝利レース)の内容が違いすぎて、ちょっと恥ずかしいです」
小倉リーディングの表彰式で、そう殊勝に語った幸騎手。あれだけ強気な騎乗をする騎手にはとても見えない物腰の柔らかさだが、例え大きなレースの勝ちがなくとも、最多勝は文字通り「最も多く勝った騎手」が受けるべき賞。『小倉ターフ賞』の武豊騎手と共に胸を張って、秋以降の活躍につなげていただきたい。