【スプリンターズS(G1)展望】「白い稲妻」M.デムーロ・レッドファルクスVS「4連勝中」武豊ダイアナヘイロー!大混戦の電撃決戦で王者に輝くのは!?
しかし、初めてスプリント王として挑んだ前走の函館スプリントS(G3)では、シュウジとの激しい主導権争いの結果、最後の直線で失速。それでも4着に粘ったのは、王者の意地といったところか。不安の残る結果となったが、立て直す時間は充分にあったようだ。
栗東のCウッドで行われた1週前追い切りでは5ハロン67.0秒、ラスト12.3秒をマーク。陣営も「思い通りの調整ができている」と順調度を強調しており、敗戦からの立て直しはできている模様。幸英明騎手とのコンビで春秋統一を狙う。
そんな「2大王者」に立ち向かう夏の活躍馬からは、4連勝中のダイアナヘイロー(牝4歳、栗東・福島信晴厩舎)に注目したい。
今年の6月に降級戦で約1年ぶりの勝利を上げると、勝つ感覚を取り戻したのか、そこから怒涛の4連勝。前走の北九州記念(G3)では2番手からしっかりと粘り込み、重賞初勝利を飾った。
そこからはサマースプリントシリーズには見向きもせず、スプリンターズSでの頂点獲りに懸けてきたダイアナヘイロー。目下の充実ぶりは明らかで、鞍上の武豊騎手とのコンビでは[5.2.1.2]、2度の着外は共に4着という抜群の相性を誇っている。近年は格よりも勢いがモノを言うスプリント界だけに、この勢いはただただ不気味だ。
そのダイアナヘイローが勝った北九州記念で、1番人気で敗れたファインニードル(牡4歳、栗東・高橋義忠厩舎)だったが、前走は本来の力を発揮しての快勝だった。
6月の水無月S(1600万下)を1:07.1という好時計で快勝してオープン入り。その走りが評価されて北九州記念では1番人気に支持されるが、最後の直線で行き場を失って5着に敗れた。
ただ、この馬がタダ者でないのは、人気を裏切る敗戦後でさらに格が上がった前走のセントウルS(G2)でも引き続き1番人気に支持されたことだ。それどころかオッズは前走の3.5倍から3.1倍に上昇。これだけを見ても如何に周囲の期待が熱いかが伺える。